各地で行われているアマチュア参加の麻雀大会で、参加者が増えている。1991年度から開催されているオープントーナメント「麻雀最強戦」はプロ団体をはじめ、雀豪芸能人からアマチュアまで参加し、最強雀士を決める大会。主催の竹書房大会委員長・金本晃氏によると「2012年の参加者は1900人ですが、2015年は約2700人。2016年からは集計方法が変わりましたが、アマチュアの参加者は増え続けています。各店舗の協力がその要因ではありますが、麻雀イメージの全体的な向上も考えられます」という。
漫画家・片山まさゆき氏とフリープロ馬場裕一氏が主催する超初心者から上級者まで誰でも参加可能な「グッドプレイヤーズクラブ(GPC)」も北海道、千葉、東京、静岡、関西、名古屋、福岡に加え、今年からは徳島、愛媛、新潟リーグも新設された。さらに各プロ団体が主催する大会参加者数にも変化が出ている。AbemaTV(アベマTV)で放送された「RTDリーグ」2016年度の覇者、多井隆晴が代表を務めるRMU主催の「RMUスプリントカップ」は、3~4年前なら少ないときは40人ほどの参加者だったが、現在は120人を超え、ひとつの会場では収容できないこともある。執行部の小林景悟によると「2014年頃から増加傾向が続いています。対局映像の増加が要因だと感じています」と説明した。この大会は30~40代の社会人を中心に、学生も2割程参加している。ゲームでしかプレーしたことがなかった20歳の男子大学生は「初心者歓迎、点数計算が出来なくても各卓にプロが同卓するので安心ですと謳っていたので参加してみました」と理由を語った。
最高位戦日本プロ麻雀協会では、北は北海道から南は九州まで10地区で開催される「アマ最高位」でも年々、参加者が増加している。日本プロ麻雀協会では「第8回チャンピオンロード雀竜位シリーズ」、麻将連合μでは「第9回μレディースオープン」が、今年は満員御礼。日本プロ麻雀連盟は「AbemaTV麻雀駅伝惨敗謝罪大会」を開催したところ1・2部ともに定員オーバー。新たにオープンした道場でも、平日は午後5時~11時まで「麻雀プロアマオープン競技会」を行う等、各プロ団体ともにアマチュアが競技麻雀に参加しやすい環境を整えている。
アマチュア参加者からは、対局番組により大会への興味を持ったという意見が相次いだ。「友達同士で遊ぶ経験しかなかったけど、メディア対局を見て、自分自身が選手として成績を競い合う喜びを知った」(40代・男性)、「RTDリーグのように、自分も戦ってみたいと思った。すごく緊張したけど」(30代・男性)、「プロと同卓できたり、身近に感じられたりするのが楽しい。しかも大会で麻雀仲間も出来たことは何よりもうれしいです」(30代・女性)。視聴者から参加者へ。腕自慢はもとより、初心者歓迎の大会もあるので、一度参加してみてはいかがだろうか。【福山純生】
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