11月5日、東京・後楽園ホールで開催される「Krush.82」で、林健太と対戦するゴンナパー・ウィラサクレック。今回、ドキュメンタリー番組「ONE DAY」(AbemaTV)では、K-1王者を目指す日本在住の“ムエタイ大魔神”に密着した。
ムエタイの世界では-63kg級で敵なしと言われたゴンナパーだが、2月の「初代ライト級王座決定トーナメント」では、大本命同士の対決といわれた卜部功也戦に勝利するも、新鋭、平本蓮に敗れ敗退。さらに6月の「第2代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」では初戦で、トーナメントの覇者ウェイ・ルイに判定で敗れて戴冠ならずと、トーナメント戦ならではの厳しい現実に直面しているが、その実力はいつチャンピオンなっておかしくないレベルに達していることは多くの同業のファイターも認めている。
ゴンナパーの最大の武器が「左の蹴り」だ。ローもミドルも強烈で、元K-1スーパーウェルター級王者のゲーオ・ウェラサクレックも「特別重い」、木村“フィリップ”ミノルは「ミドルは腕を蹴られたら折れる」、平本蓮は「ザ・ムエタイの強いキック。重くて固い、巻き込まれるというかめり込むようなキックで、日本人のペチペチ蹴るのではなくぜんぜん違う」と実際に戦った際の印象を語っている。そんな彼だが、左キックを強化するために特別なことはしているわけではなく、毎日の朝晩の走り込みで足腰を鍛えているという。
祖国タイに妻と子を残し、日本に来て6年。将来はタイで「小さな店を持ち家族を暮らすことが目的」と静かに語る。Krushで対戦するの林健太には「頑張ってね!5日に会いましょう」とエールを贈る余裕もみせた。スパーリングを務めた木村ミノルも「K-1の戦い方を習得したこれからが怖い」と語る通り、K-1/Krush参戦5戦目、その真のポテンシャルがこの試合で見られるか注目だ。