<RTDリーグ>◇決勝◇2日目(最終日)◇11月3日◇AbemaTV
トッププロが集う麻雀リーグ「RTDリーグ」の決勝2日目(最終日)が11月3日に行われ、平賀聡彦(最高位戦日本プロ麻雀協会)が1日目に築いたリードをいかし、逃げ切りで初優勝を果たした。2日目の半荘4回で、いきなりトップを取りさらにリードを広げると、その後はラス、2着、3着とトップはないものの、ポイント状況を見ながらの打ちまわしが冴えた。長く実力を評価されながら、ビッグタイトルに恵まれなかった「無冠の帝王」が、ついに栄冠に輝いた。
優勝が決まった瞬間から、時間が経つごとに思いがこみ上げた。対局後、コメントを求められた平賀は「いろいろ思うところはあるんで」と、笑顔ながらも淡々と展開を振り返っていた。それでも優勝者インタビューでは「今年いろんなことがあったんですけど、応援していただいたことで力をいただいたのが今日につながったと思います」と声を震わせ、めがねをずらし、涙を拭いた。
敗者がいるから勝者がいる。準決勝で敗退寸前だった平賀は、半荘2回で大トップを取り、直前まで3位だった勝又健志を抜いて勝ち残った。「その後にあった打ち上げの時に、勝又さんにかける言葉がなくて。だから『平賀さんに負けたならしかたない』と思ってもらえる結果を残そうと思っていた」と、明暗分かれた2人にだけ生まれる感情を口にした。
長期予選リーグ、好調雀士が集う準決勝、そして決勝。運と実力を兼ね備えたトッププロだけが立てる頂に、平賀がついに立った。もう「無冠の帝王」ではない。来年も開催が決定しているRTDリーグには、2代目王者としての自信と風格を漂わせる、新たな平賀が登場する。
◆各選手のコメント
白鳥翔 初日が相当厳しかったんですが、それなりのスコアでまとまって、今日大チャンスが来たのに、ものにできなかったです。
佐々木寿人 麻雀って本当に勝てる時にいかに取りこぼしなく勝つかだと思っていますが、決勝戦はアガリ逃しがたくさんあって、それが悔やまれます。
小林剛 決勝戦はみんな素晴らしくて、みなさんの強さが出ていた。平賀さんは強い手をアガるだけじゃなかった。
【決勝最終成績】
1位 平賀聡彦(最高位戦日本プロ麻雀協会)+76.9
2位 白鳥翔(日本プロ麻雀連盟)▲14.4
3位 佐々木寿人(日本プロ麻雀連盟)▲27.3
4位 小林剛(麻将連合)▲35.2
◆RTDリーグ サイバーエージェント代表取締役社長・藤田晋氏が立ち上げた長期リーグ戦。各団体のトッププロ14人と藤田氏が「BLACK DIVISION」「WHITE DIVISION」に分かれ(藤田氏は両組に参加)、1人半荘27回戦を行う。上位4人ずつがポイントを半分持ち越して、準決勝に進出。さらに勝ち抜いた4人がポイントをリセットして決勝で争う。
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