スタートしたK-1ファイター登竜門番組「格闘代理戦争」(AbemaTV)。優勝者は賞金300万円とK-1とのプロ契約を結べるというK-1 JAPAN GROUPがバックアップする本企画。

経験者、未経験者問わずフィジカル的なポテンシャルのある選手を見出そうとトライアルを開催した魔娑斗に対して、山本KID徳郁は「強い選手に思い当たりがある」と一人の選手を推薦。KIDの現在の拠点、沖縄の「KRAZY BEE ITOMAN」でその選手がついにベールを脱いだ。

現在は東京のジムに所属しているというスソンこと曺洙聖という21歳の選手。「パッションが半端ない」(山本アーセン)、「バランスが凄い」(平岡将英)、「動きが素晴らしい」(山本美憂)と、同業の選手たちも口を揃え、そのポテンシャルの高さを強調するが今年5月に「KRAZY BEE」に加入したばかりだという。

山本KIDは「遠目で見ていい動きをしていた。ベースはテコンドー、俺も習いたいぐらい。」と明かす。実はスソン、全日本テコンドー選手権団体戦3連覇、個人戦も2017年はベスト8の実績を持つという元日本代表選手。KIDの門を叩いたのもスソンが総合格闘技への転向を計画しての行動だったという。

もともと打撃経験のある選手ということで、KIDはK-1への対応にも問題ないことや、スソンのフォジカルの強さ、テコンドーの予想外の角度からでる打撃などが「格闘代理戦争」のトーナメントを勝ち抜くために有利に働くなど、完全に勝ちを意識して選出したという。

山本KID曰く「KRAZY BEEはみんなが持っているいいものをみんなで分けあってやってやって来てるジム」と明かすように、レスリングベースの山本ファミリーを軸に、様々な格闘経験者によって構成されているより総合格闘技を意識した集団で、若手入門者のスソンがテコンドー流のウォームアップを全員に指導するなど実践的なスタイルで強さを極めて行く。キャリアや実績など関係なしに、自分たちにないものを吸収するという貪欲な姿勢もまた山本KID流といえるだろう。

ここまでオープンな雰囲気でジムを公開してくれてきたKIDだが、トレーニング中のテコンドーのステップ指導のシーンは「ノーカメラ」を要求。すでに「格闘代理戦争」のトーナメントの前哨戦はスタートしている、手の内をこれ以上明かすことは選手の勝敗に関わると考えるとこの行動は当然といえるだろう。唯一公開されたミット打ちでも、独特のスタンスや強烈な蹴り、それを繰り出す軸の強さなど実践に向けたスキルの高さも垣間見える。

手の内を明かさないことについてはKIDも「やるかやられるかの世界だから」も番組企画とはいえかなりシビアな姿勢を崩さない。

KIDに促されるように「全員ぶっ飛ばしてやるから。俺が賞金獲ってスターになっちゃいます」とコメントしたスソンではあるが、3ヶ月後のトーナメントにどのように仕上げて行くのか注目だ。

格闘代理戦争#1 | AbemaTV(アベマTV)
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格闘代理戦争♯1
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