この一年、格闘技界で最も知名度を上げた選手といえば、やはり那須川天心だろう。まだ10代ながらとてつもなくハイレベルな、無敗の“神童”。その強さはこれまでにもキックファンにはよく知られていたが、昨年末のRIZIN参戦によって全国区になったと言える。

RIZINでのMMAデビューからして、自ら望んでの「中1日2連戦」という破天荒なもの。今年に入るとKNOCK OUTで元ボクシング王者のタイ人をパンチでKO、保持する世界王座の防衛、RIZINでは才賀紀左衛門とミックスルールで対戦など、休む間もなく試合を重ね、そのたびにインパクトを残してきた。10月のRIZIN福岡大会では大会セミファイナルに登場、それも地上波生中継である。

そんな大舞台での藤田大和戦は、ノックアウトこそ逃したものの連勝はキープ。しかも藤田の粘りもあって好勝負となり、ここでもファンだけでなく一般層からの注目度を高めたはずだ。

格闘技界の新たなスターとなった那須川には強力なバックアップもついた。10月から、ゲーム会社のサイゲームスとスポンサー契約を結んだのだ。ともに「最高を目指す」という点で目標とイメージが合致することからの契約だという。

「期待以上のパフォーマンスをして格闘技界の起爆剤になりたい。夢を与えたい」という那須川と大手ゲーム会社の組み合わせは新鮮であり魅力的。格闘技界に新たな時代が訪れたことの象徴とも言えるだろう。

ノンストップで走り続けた那須川の2017年も、そろそろ仕上げの時期に入った。11月23日にはホームリングのRISE(TDCホール大会)で、RISEバンタム級王座の防衛戦を行なう。対戦相手はイグナシオ“El Misil”カプロンチ。アルゼンチンの選手で、キャリアはなんと75戦戦、獲得タイトルも20以上。単に肩書きだけでなく、RISEのリングでの査定試合とも言える闘いでKO勝利を収め、実力を示している。

それでも那須川は「僕に勝てるレベルじゃない」と自信満々の早期KO宣言。RISEでの防衛戦を無事にクリアすれば、年末のRIZINが待っている。現在はキックボクシングが“本業”。しかしそこからMMAで本格的に世界を目指すことも、ボクシングで頂点を狙うことも視野に入れている那須川。

今や「勝つか負けるか」ではなく「どんな勝ち方をするか」が注目されるようになっており、そのことは本人も分かっている。高いハードルではあるが、それを乗り越えてこそ、以前から目標としてきた「誰も手が届かない」存在になることができる。毎回のように「油断はしていない」と言うのは、決意の深さの表れだろう。

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