(会見場でも緊張感を漂わせた大雅と武尊)
新生K-1最大のイベントとなる、来年3月21日のさいたまスーパーアリーナ・メインアリーナ大会で、大雅vs武尊のスーパー・フェザー級(-60kg)タイトルマッチが決定した。武尊はこれまでスーパー・バンタム級(-55kg)、フェザー級(-57.5kg)と2階級制覇を達成しており、今回は3階級目のベルト獲得に挑む。
武尊が階級を上げるだけに、ファンにとっては意外であり、また唐突さを感じるカードでもある。ただ、両者の間にドラマがあることも間違いない。大雅と武尊は2014年の11月、新生K-1の旗揚げ戦で闘い、終盤まで劣勢だった武尊がバックブロー一撃で逆転KO勝利。さらにスーパー・バンタム級王座決定トーナメントの決勝でも武尊が勝利しており、ベルトを巻いた。大雅に勝つことで、武尊はスター街道を突き進んでいったとも言える。
大雅はそんな武尊へのリベンジを狙っており、今回そのチャンスが訪れた。ベルトに挑む側であり、同時にリベンジマッチを受ける側でもある武尊は、常に何かに「チャレンジすること」でモチベーションを高めてきただけに、いま持っているタイトルを守るだけでは飽き足らなかったのだろう。
ましてこの大舞台では「メインにしか出る気はない」とも。それにふさわしいカードとして、日本人チャンピオン対決をと考えたようだ。付け加えると、このスーパー・フェザー級のベルトは卜部功也、卜部弘嵩という武尊と同じKRESTの先輩たちが巻いてきたもの。卜部弘嵩を下して王者になった大雅から、ジムにベルトを取り戻すという意味合いも出てくる。
現在のところ試合順は未定だが、他にも豪華カードが並んだ中で、実現可能な最大級の“挑戦”と“インパクト”を考えての一戦ということになる。なお、12月7日の記者会見で発表された、3.21さいたま大会の第一弾カードは以下のとおり
大雅vs武尊(スーパー・ウェルター級王座戦)
ウェイ・ルイvs卜部功也(ライト級王座戦)
野杁正明vs大和哲也(スーパー・ライト級王座戦)
久保優太vsメルシック・バダザリアン(ウェルター級王座戦)
(豪華カードにファンの反響も大きい)
さらに武居由樹、チンギス・アラゾフ、アントニオ・プラチバットのタイトル防衛戦、またノンタイトルの試合ではゲーオ・ウィラサクレックvs平本蓮も決まった。会見中からチケット予約が殺到、会見があった12月7日は、新生K-1として最もチケットが売れた日になったという。大雅vs武尊をはじめ7階級のタイトルマッチをぶつける大勝負。まさに新生K-1の総力を結集する大会になりそうだ。
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