12月27日、後楽園ホールで開催されたK-1の年内最終興行、そのメインイベントは日菜太vs廣野祐の一戦だった。チンギス・アラゾフが持つスーパー・ウェルター級王座への挑戦権をかけた闘いだ。
(念願の挑戦権を獲得した日菜太だが、不完全燃焼に試合後も笑顔なし)
試合は序盤から日菜太がリード。得意の左ローに加え右ミドル、パンチもヒットさせていく。しかし廣野が突進してくると距離が詰まり、接近戦で攻防が止まる場面も目立つ。
結局、大きな山場がないまま判定2-0で日菜太が勝利。来年3月21日のさいたまスーパーアリーナ大会でアラゾフに挑戦することになったが、ファンに「今の日菜太ならアラゾフに勝てる」という期待感を抱かせるような内容ではなかった。
日菜太自身も「胸を張れる内容ではなかった」、「判定がフルマークではなかったのは僕の試合に説得力がなかったということ」と厳しい表情を崩さず。とはいえ「集大成」だと捉えているタイトルマッチに駒を進めただけに「自分の人生で最大の努力をします」と気持ちを新たにしていた。
3ヶ月後、人生最大の一戦で日菜太がどんな闘いを見せるのか。これから何が変わり、どんな武器を身につけてくるのか。このタイトルマッチ、すべては日菜太しだいだと言ってもいい。
文・橋本宗洋