将棋の藤井聡太六段(15)が3月22日、王座戦二次予選で糸谷哲郎八段(29)との対局を制し、公式戦16連勝を飾った。藤井六段はこれで二次予選を突破し、中村太地王座への挑戦権をかけた16人の本戦トーナメント進出が決定した。
順位戦C級2組を10戦全勝しC級1組への昇級を決めていた藤井六段は、3ランク上のB級1組からA級への昇級を決めている糸谷八段を圧倒。過去には竜王のタイトルも獲得している現役トップクラスの強豪に対し、序盤からの攻め合いを制した。
29連勝に始まり最年少の棋戦優勝、2017年度の対局数、勝数、勝率、連勝数の4部門独占など、数々の記録を打ち立てた藤井六段は、若手有利と言われる持ち時間の短い早指し戦では羽生善治竜王、佐藤天彦名人というタイトルホルダーを下していたが、持ち時間5時間の長期戦でも確かな実力を改めて見せつけた。
対局後には本戦トーナメント進出について「勝ち進むことができたので、ここからも一歩一歩上を目指してやってきたいです」とコメント。連勝については「意識していないので、これからも普段どおり臨めたらと思っています」と自然体だった。
最終盤ではAbemaTVで解説していた青嶋未来五段、井出隼平四段の2人も「詰みを読みきるのが早すぎる」「これをパッと読み切れるのはすごい」と驚きの声をあげていた。
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