元大洋のエースで野球解説者の齊藤明雄氏が、1998年以来20年ぶりのリーグ優勝、さらには日本一を目指す横浜DeNAについて、故障で出遅れる選手が相次ぐ投手陣に「5月の終わりごろに全員そろえばいいかなという状況だと思います」と予想した。昨年、先発として2ケタ勝利を挙げた今永、ウィーランドが開幕に間に合わず、浜口はまだ投球練習も出来ていない状況。開幕直後のスタートダッシュを切るには、エンジンの出力不足は否めないが、いかに若手投手で穴を埋められるかがカギだという。
今永(11勝)、ウィーランド(10勝)、浜口(10勝)と、3人合わせて31勝を挙げた3人が、3月30日の開幕の1軍ベンチにはいない。齊藤氏によれば「今永とウィーランドは、4月の終わりごろには間に合うかなと。そこまで若手で我慢できるか」という状況だ。「浜口はちょっと時間がかかると思います。あまり無理をさせるわけにもいかないんで。切り傷ならすぐ治るんですが、中の筋肉は難しい。肩、ひじの痛みは本人しかわからないですからね。ラミレス監督は慎重なので、完全に痛みが取れるまでは(1軍に)上げないと思いますよ」と説明した。
今永、ウィーランドは4月中、浜口が5月中に戻ってくるとして、昨年同様の先発スタッフがそろうのは「5月の終わりごろ」だ。それまでは若手投手で乗り切るしかない。「飯塚、京山に注目しています。あとルーキーの東ですね。これでどこまできっちり(ローテを)守れるか」とオープン戦で好投した4年目の21歳・飯塚、2年目の19歳・京山、そしてルーキーの22歳・東の名を並べた。ここ数年、先発では入団間もない若手投手が活躍してきた横浜DeNAだけに、この機会に結果と成長をつかめば、戦力に厚みが出る。「全員がそろえば戦力的には十分。1位にならないといけないチームだと思いますよ」と、優勝を狙えるチームに仕上がるという。
打者に比べ、仕上がりが早い投手の方が有利と言われるプロ野球。オープン戦で好投した若手たちが、頼もしい先輩たちが戻ってくるまで活躍し、さらには先発の枠を争うぐらいになっていれば、苦しい夏場以降でも万全の投手スタッフが整うことになる。
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