4月2日の記者会見で、DDT所属の女子選手・チェリーが退団し、5月からフリーのレスラーになることが発表された。
子供時代の夢だったプロレスラーへの道を一度はあきらめながら、26歳から再びチャレンジ。キャットファイトを経てプロレスデビューを果たしたチェリー。2004年からDDTに所属、大社長・高木三四郎も「一緒に団体を大きくしてきた」と語っている。いわば団体の功労者の1人だ。
43歳にしての独立について「突然、そういう思いが降ってきた」とチェリー。円満退団で、高木も「チェリーの気持ちを後押ししてあげたい」とコメント。今後もDDTのリングに上がる可能性はあるという。
4月29日の後楽園ホール大会(AbemaTVで生中継)では、チェリーの卒業マッチを実施。男色ディーノ&KUDO&高梨将弘vsチェリー&フランソワーズ☆タカギ&大石真子という“DDT歴”の長い選手たちによる試合となった。ちなみにフランソワーズ☆タカギは高木三四郎の、大石真子は大石真翔の遠縁の親戚とのこと。高木三四郎は4.1後楽園大会でDDT追放となっており、フランソワーズ参戦となった。
チェリーはこのところ、数秘術に独自の理論をプラスした占い「ファンタジー数秘術」の活動も行なっている。今後はフリーの“占い師レスラー”として、占いにも力を入れていくこことになるようだ。独立にあたっての後ろ盾があるわけではないが「女ひとりで、何も持ってない状態すら武器にしていきたい。同世代の女性や、未来に希望が持てない若い子たちにゼロからの状態を見せていきたいです」とチェリーは言う。
この占いについては、大社長も「よく当たるんですよ」と太鼓判。昨年、サイバーエージェントグループ入りを発表する直前に「今後すごく運気が広がってますよ」と告げられたそうだ。そんな高木に「人はこうやって壺を買うんですよ」と冷ややかな視線を送っていたディーノだが、チェリーの占いによると「みんな大好きでみんなに好かれたい。傷つきやすいから人を傷つけたくないし自分も傷つきたくない。ここから先は入るなという境界線を引くタイプ」とのこと。
「あぁ~」と納得する大社長と今林久弥APだったが、普段のキャラとのギャップがありすぎるため「心外ですよ」とディーノ。4.29卒業マッチで「(チェリーを)ぶっ潰します」と、占いによる因縁が生まれることに。
(占いにより「傷つきやすい」と言われたディーノはあからさまに嫌な表情)
とはいえ大社長が「チェリーの歴史に関わりの深い選手たちで送り出したい」と言うように、これはチェリーの卒業を祝うマッチメイク。チェリー自身だけでなく、DDTにとってもメモリアルな試合になるだろう。
文・橋本宗洋