トッププロが集う麻雀リーグ「RTDリーグ 2018」BLACK DIVISION 29・30回戦が5月10日に放送され、内川幸太郎(連盟)と白鳥翔(連盟)がトップを取った。リーグ最下位の内川は予選通過へ反撃の兆しを見せ、同2位の白鳥は首位を独走する小林剛(麻将連合)への差をじわりと詰めた。
BLACK 29回戦の対局者は、内川幸太郎、村上淳(最高位戦)、萩原聖人、多井隆晴(RMU)。現在8位の内川は「まずは総合6位を目指す」と置かれた状況を受け止め、降級システムを強く意識していた。したがって当面は、現段階でマイナス域の選手をターゲットにして、その選手たちよりも着順が上になることを目指す戦い方となる。
東1局、親番で内川は2度のアガリをものにする好スタート。その後もアガリを重ね終始リードし、オーラスも自らアガって3勝目を挙げた。「毎回毎回結果が出せなくて、応援してくださる方もツライと思うんですが、僕自身もツライ思いをしながら毎日を過ごしている」と吐露しながらも「ただやれることは麻雀を打ち切ることだけ」と現実を見つめ直し、静かなる闘志を燃やした。
30回戦の対局者は白鳥翔、小林剛、松本吉弘(協会)、瀬戸熊直樹(連盟)。白鳥は対局前「流れを重視する瀬戸熊さんは攻め気味に来ると思うので、強気の姿勢にやられないように頑張りたい」と連勝中の瀬戸熊をマークしていた。
2着目で東場を折り返した白鳥は、南1局で5200点をアガってトップ目に立つ。さらに南2局の親番で7700点をアガってリードを広げると、オーラスも自らアガって5勝目を連勝で決めた。
勝敗ポイントとして白鳥が挙げた局は南3局。手牌がバラバラでアガリは見込めないと考え、小林の親番を流す作戦に出た場面だ。小林にプレシャーをかけるため、あえてドラの西を打ち出し、それを西家の松本がポンする局面を演出し、小林がリーチしづらい状況を作り上げた。さらにそこから座順の利を生かし、小林に鳴きをも入れさせないよう絞り切り、かつ松本にも放銃しないよう打ち回し、流局に持ち込んだ。瀬戸熊への徹底マークをはじめ、場況に応じた巧みな戦術で卓上を席巻した白鳥。これで首位小林の背中が少し見えてきた。【福山純生(雀聖アワー)】
【BLACK DIVISION29・30回戦終了時点での順位】
1位 小林剛(麻将連合)+338.4
2位 白鳥翔(連盟)+185.0
3位 多井隆晴(RMU)+54.3
4位 瀬戸熊直樹(連盟)+8.1
5位 萩原聖人▲91.4
6位 村上淳(最高位戦)▲127.1
7位 松本吉弘(協会)▲133.4
8位 内川幸太郎(連盟)▲233.9
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆RTDリーグ サイバーエージェント代表取締役社長・藤田晋氏が、2016年に立ち上げた長期リーグ戦。各団体のトッププロ15人に加え、芸能界から萩原聖人が参戦。「BLACK DIVISION」「WHITE DIVISION」に分かれ、1人半荘27回戦を行う。上位4人ずつがポイントを持ち越して、準決勝に進出。さらに勝ち抜いた4人がポイントをリセットして決勝で争う。今期から新たに降級システムが導入され、各組予選8位は自動降級、各組予選7位は推薦者2人と入れ替え戦を行う。
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