非凡な打撃センスを武器に西武とヤクルトで19年間のプロ生活を送った鈴木健氏が、「西武黄金期時代(1986~1994年)」の主力として活躍した秋山幸二氏独自の練習法に言及。「“大ファール”打法は衝撃的だった」と振り返った。

 「振り遅れない」「ポイントを前に」というキーワードは打撃を語るうえで頻出する言葉だが、実際に振り遅れないためには、どう対処すればよいのだろうか。その答えが、“大ファール”打法にあるという。

 この問題について鈴木氏は「バッティングでは力めば力むほど振り遅れるので、打ち返すという意識ではなく、相手の力を利用する意識の方が適切。詰まるということは、コンマ数秒ほど体の中でさばいている結果ですから、よりコンパクトに振ればいい。コンパクトは『小さく』ということではなく『後ろを小さく、前を大きく』というイメージです。また、ボールを見る時間を長くする必要があるので、始動を早めることも有効です」と説明。

 さらに西武時代に目にし、自身も衝撃を受けたという秋山幸二氏の練習法にも触れると「バッティング練習の際、明らかな大ファールをレフトスタンドに連発していました。レフトというよりは、もうブルペン方面です。あまりに驚いたので聞いてみると『ポイントを前にするのに、そこで打たないと、バットの面がボールに向かないだろ』と一蹴されました」と衝撃の記憶を辿り、おもむろに最近のライフワークとしている「子供たちへの野球教室」の例を挙げて続けた。

 「子供たちに『ボールをなるべく呼び込んでバットを振る』ように話をすると大抵できるのに対して、『ボールが来る前にバットを振ってみなさい』と話すと、ほとんどの子供はバットが出てこない。実はそれくらい、“ポイントを前に置く”のは難しいことなんです。プロの打者でも同じ。スランプになるときは決まって、ポイントが体に近くなり、バットが出なくなる時なんです」

 トレーニングへの応用はもちろん、野球観戦の際の参考にしてみてはいかがだろうか。

(C)AbemaTV

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