将棋好きで知られるお笑いコンビ・インパルスの板倉俊之が、芸人仲間で将棋を楽しむ上で「将棋の本を読んで学ぶのは禁止なんです」と、同レベルで戦うために“勉強禁止”という珍ルールがあることを明かした。
ゲーム好きでも有名な板倉だが、将棋は小学生のころから兄弟らとよく指していたという。「駒を取られたら取り返す、単純作業みたいでしたけどね」と思い出したが、現在ではお笑いの舞台の合間などに、芸人仲間などと指すことが多くテレビ朝日「アメトーーク!」の「将棋楽しい芸人」にも出演したことがある。
芸人界の将棋レベルについては「シャンプーハットのてつじさんは、有段者クラスで抜けてますね。その次が小籔(千豊)さん。アマチュア初段とかいけるんじゃないですかね。そこから間があいて、僕とかペナルティのワッキーさん、フルーツポンチの村上(健志)、はんにゃの金田(哲)かな」だという。
アマチュア有段者には歯が立たない板倉だが、同レベルの棋力を持つ芸人と楽しみ続けるために考案したのが「本禁止」ルールだ。「本を読み始めちゃうと、圧倒的に強くなっちゃうじゃないですか。同じくらいの実力だから熱くなれるのに、誰もやってくれなくなる。フルポンの村上が本を読んだと言ったから『お前、それ汚えぞ!』って言ったんですよ」と笑った。「勉強をし始めたら、遊びの範疇じゃなくなっちゃうし、僕も読まなきゃいけなくなりますから」と、ほどよく楽しむためにあえて“読まない・読ませない”ことを提案した。
どちらかと言えば長考派だという板倉は、「不公平だと思って」と自腹で1万円相当のクロックを購入したが、イベントの小道具に使われて以来、どこかに行ってしまい「僕は今でも、あのイベントに出た人間を許してないですよ」と目を光らせた。この日は取材で、6月17日から放送される「AbemaTVトーナメント Inspired by 羽生善治」のオリジナルルールを体験。持ち時間5分、1手ごとに5秒加算という超早指しルールに「これは通常の思考回路が働かなくなりますね。秒読みの段階で焦りますよ」と、頭が真っ白になった。
無事に消えたクロックが見つかり、将棋芸人仲間の間で超早指し戦が繰り広げられれば、本を読んで研究しなくても、これまで以上に白熱した一局が指せるはずだ。
◆AbemaTVトーナメント Inspired by 羽生善治 将棋界で初めて7つのタイトルで永世称号の資格を得る「永世七冠」を達成した羽生善治竜王が着想した、独自のルールで行われる超早指し戦によるトーナメント。持ち時間は各5分で、1手指すごとに5秒が加算される。羽生竜王が趣味とするチェスの「フィッシャールール」がベースになっている。1回の顔合わせで先に2勝した方が勝ち上がる三番勝負。予選は藤井聡太七段が登場するA組からC組まで各4人が参加し、各組2人が決勝トーナメントへ。シードの羽生竜王、久保利明王将を加えた8人で、最速・最強の座を争う。
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