将棋の王位戦七番勝負の第1局が7月4日、愛知県豊田市の「ホテルフォレスタ」で始まった。今回の七番勝負は、昨年初めてタイトルを獲得した菅井竜也王位(26)と、豊島将之八段(28)の20代同士の対決。プロ入り後の通算勝率では菅井王位が.714、豊島八段が.699と、いずれもトップクラスの若き実力者同士の顔合わせだ。
 菅井王位は昨年の王位戦でタイトル戦初登場し、羽生善治竜王(47)に4勝1敗で勝利。悲願の初タイトルを手にした。一方の豊島八段は、昨年度までに4回タイトル戦に登場しながら、あと一歩のところで手が届かなかった。今期は棋聖戦で羽生棋聖に2勝1敗の成績で、奪取に王手をかけている。「無冠の実力者」が棋聖、さらにはこの王位と、一気に複数冠を取る可能性もあると、注目されている。