8月5日の後楽園ホール大会で、Krushウェルター級王者・塚越仁志が3度目となる王座防衛戦に臨む。
(塚越の攻撃が当たれば、木村も倒れるはず。まずは主導権の奪い合いがポイントになる)
(C)Good Loser
挑戦するのは木村“フィリップ”ミノル。激闘の階級と呼ばれるウェルター級の中でも、とりわけ激しい闘いで知られる選手2人によるチャンピオンシップだ。
これまで、多くの試合でダウンの応酬を繰り広げ、観客を熱狂させてきた塚越。対する木村も豪快KOと脆さを併せ持つファイターで、それだけにスリルのある試合を繰り返してきた。
ただし、現在の木村はK-1で3連勝中。ここ2試合はKO勝利だ。攻撃力がレベルアップしていると同時に“まさかの一発”を食らわない隙のなさも持ち合わせるようになった。だからこそ、塚越にとっては脅威となる。
実際、塚越は木村の攻撃を「これまで対戦してきた相手の中でもトップ」と高く評価。チャンピオンという立場だが「自分にとって最大の挑戦」とも。
(これまで何度も“死闘”を乗り越えてきた塚越。正念場でこそ誰もが驚く底力を見せる)
(C)Good Loser
対戦決定の記者会見では、相手の持ち味を封じることが大切だと語っていた塚越。それが勝利の鍵になることは間違いない。ただ、決戦まで2週間を切った7月27日の公開練習では「ワクワクしてます」というコメントも。
「どういう試合になるか分からない。こういう気持ちは初めてかもしれないですね。木村選手にどう勝つか。それを考えるのもワクワクします」
また塚越は「僕と木村選手が闘えば面白い試合になる」と観客の期待を煽るような言葉も口にした。しかしこれは、そうなるように闘うというより「自然にそうなってしまう」ということだろう。
「僕自身は、どんなにカッコ悪くてもいいからベルトを守りたい」と塚越。K-1よりもKrushにこだわり。その王者であることにプライドを持っている。
「応援してくれる人も含めて、ベルトに乗っかっている思いがある。ベルトへの思いはどんどん強くなってますね」
Krushらしい打撃戦になること間違いなしと言える試合。それだけに修羅場で発揮される精神力も大きな武器になるだろう。Krush王者としての今の塚越には、それがある。