8月3日、女子高生による麻雀大会「高校女子オープン大会2018・夏」が開催された。まだ麻雀歴数週間という者から、家族麻雀で腕を磨いた者まで、バラエティに飛んだ顔触れの中、中学生時代から子供麻雀教室に通っていた島村奈菜さん(1年)が、抜群の雀力を見せつけて、見事に初出場初優勝を飾った。優勝に「本当にうれしいです」と笑顔で語った島村さんだが、実は普段の学校生活で、麻雀に関するもっとうれしいことがあった。
麻雀歴2年強。ネット麻雀で基礎的なルールを覚えたところで「お母さんに『こういう教室があるから、行ってみたら』とすすめられました」と、東京・大井町にあるニューロン麻雀スクールの子供麻雀教室に通い始めた。初級者、中級者、経験者とコースが3つある中で、島村さんは現在経験者コースに通っている。「経験者コースは、先生がつかずに自分たちで進める形です。ニューロンは本当に強い人がたくさんいて、太刀打ちできないんですけど(笑)やりながら意見交換したりします」と楽しい麻雀ライフを送っているが、ちょっと寂しいのが同年代の女性がいないことだ。「小学生だと女の子がちょっと多くなるんですが、女子高生は私だけです」と苦笑いした。
そんな島村さんが最近、仲のいい友達に自分の趣味が麻雀であることを告白した。「麻雀する人が学校では周りにいないので、仲のいい友達に思い切って打ち明けてみたんです。『麻雀やってる』って」。最近では漫画・アニメや対局のネット配信、脱ギャンブルを宣言した麻雀プロリーグ「Mリーグ」の誕生などもあり、一昔前よりイメージが向上したとはいえ「女子高生が麻雀やってるって、世間的に見てどうなのかなって言わないようにしていた」と、引け目を感じつつ楽しむ“秘めたる趣味”という部分がある。それでも、やっぱり自分が楽しむ麻雀を知ってほしい、一緒に楽しんでほしいという衝動に突き動かされて告白した。すると親友は「『すごいね。今度教えて』って言ってくれました。たぶん麻雀やってくれると思います」と、受け入れてくれたという。
他の5人の女子高生たちも、口をそろえて「やってみたら楽しかった」といい、そして同じように「周りにやる人はいないですね…」と語った。ネット麻雀があるとはいえ、やはり4人そろってこその麻雀。大会とはいえ、同年代の女子たちで集まったリアル麻雀に、実に楽しげに対局していた。麻雀を取り巻く環境が大きく変わろうとする中、島村さんのような女子高生の「麻雀やってるんだ」というひとことが、今後の麻雀界の未来を大きく変えるかもしれない。
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