横綱としては史上ワーストとなる8場所連続休場中の稀勢の里が、秋場所の出場を表明した。次に出場する場所で進退を懸けることを明言しているだけに、もはや途中休場はなく退路を断ち切って土俵に臨む。
 長かった夏巡業は初日からフル参戦。当初は幕内下位力士を相手に稽古を重ね、終盤は前場所優勝の関脇御嶽海との三番稽古で圧勝するなど、順調な仕上がりで巡業を終えた。場所前の横審稽古総見では横綱鶴竜や栃ノ心、豪栄道の2大関と計8番を取って4勝4敗。勝敗以上に、豪栄道とは張り手を交えた激しい突っ張り合いになるなど、気迫を前面に出した力強い相撲ぶりが目を引いた。