
「行事軍配は豊山の押しを優位と見て上げましたが、同体ではないか、と物言いがつきました。しかし軍配どおり、豊山の勝ちとします」
その瞬間、固唾を呑んで判定を待っていた館内の客席がどよめいた。
大相撲秋場所三日目に行われた前頭三枚目同士の遠藤(追手風)と正代(時津風)の対決は、未だ初日が出ない実力者同士の一番となった。

立ち合いから出足よく、優位に押し込んだ正代だったが、土俵際で遠藤が突き落とし。両者は勢いよく、ほぼ同時に土俵を割った。行事軍配は正代に上がるも、すぐさま物言いがつけられ勝敗は判定に委ねられた。
この一番にAbemaTVで解説を務めていた元前頭・武州山の清見潟親方は「いや~、微妙ですね」とコメント。さらに結果がアナウンスされると、ゲストとして登場した相撲好き芸人でお笑いコンビ・キンボシの西田淳裕が「正代関ですね。なかなかレアなケースですが……」と苦笑しながら、冷静に状況を整理していた。
この結果を受け、正代は今場所の初日を出して星を1勝2敗とし、元気なく敗れた遠藤は3連敗となった。
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