「ケータイを最近壊してしまって、LINEが消えちゃって、それで彼女を失った。LINE以外に繋がりがなかった」
AbemaTV『AbemaPrime』が渋谷と原宿の若者100人以上に取材したところ、もはやSNSなしでは恋愛が成立しない、という実態が明らかになった。今や、出会い・告白・お付き合い・別れという、恋愛の全プロセスでSNSがマストアイテムとなっているのだ。
TwitterやInstagramの中での出会いも、スマホ世代にとっては当たり前。「インスタにかわいい子がいたらフォローして、フォローが返ってきたら速攻でDMを送って、軽く仲良くなって、LINE交換して、遊んで、って感じっすね。それで付き合った女の子は結構いる」「他校と付き合ったりするならSNSがないときっかけが生まれないんで」と、実に37.3%の人がSNSのやり取りから交際に発展したと回答した。
しかし、アップする写真を"盛る"のもまた常識。「会ったら実際と違った。"ちょっと詐欺ってたな"みたいな。"もう帰りたい"って思うこともある」という意見も聞かれた。
■「ネットからなら性格から入れる」「会わない方が気楽」
そんな背景があるせいか、Twitte上には一度も会ったことのない相手と交際していることを伺わせるアカウントもたくさんある。「相手の私生活が見えないのはいいことでも悪いことでもある」「"会ったことがない"という壁が逆に燃える」「会わない方が気楽」という理由だ。
その一人、高校2年生のジュノンさんは、2年前にゲーム内で知り合い、LINEで「付き合って」って言われたという。「直接だと見た目から入ってしまう部分もあるけど、ネットからなら性格から入れる」。未だに一度も会ったことはないが、「最長で連続13時間くらい通話して。話しながら寝て起きた時、繋がってたらそのまま"おはよう"って。つらい時とかすぐに気付いてくれて、優しい言葉をかけてくれる」。
その後、番組のスタッフと一緒に彼氏に会いに行くことにしたジュノンさん。「最初、緊張して全然話せなかったけど、慣れてきて普段通りに話せた。会う前よりも好きになれた」と笑顔を見せていた。
■LINEの送信取消機能を使い「告白に持っていきやすくする」
告白も当然SNS経由だ。実に41.9%が「LINEでの告白はアリ」と回答した。「文を考える時間ができるし、返ってきても3Dタッチ機能を使って、既読がつかないようにできるから楽」。既読をつけずに中身を確認したり、不都合なことはスルーできるほか、「LINEのトーク履歴だと告白されたのがずっと残るから、スクショしてずっと残しちゃう」と、手紙のように残ることをメリットだと考えている人もいるようだ。
恋愛リアリティーショー『オオカミくんには騙されない』に出演していたモデルの齊藤英里は「直接だと緊張して言えないという男の子が多い。LINEだったら気軽に言える。同じ学校内でもLINEで告白。直接だとめんどくさいから」と話す。
LINEでの告白も、ストレートなものではなく、「歌詞告白」「一文一答型告白」「送信取消型告白」といった様々なテクニックが存在するという。
「歌詞告白」とは、「あの時から」「私の中で何かが動き始めた」「目があうだけで嬉しくて」「会う度に切なくなった」という具合に、短文を切って送信する手法だ。告白がうまく行かなかった場合にも、「いや、歌詞だから」と言ってごまかすことができるからだ。齊藤は「やられたらちょっと引きそう。私はもっとストレートに来てほしい」とした上で、「これは脈アリの自信がある相手にやると思う。そうじゃないと、なかなかハイリスク」とコメントした。
「一問一答告白」はその名の通り、相手に質問をしながら告白するというものだ。相手に脈がないことが途中で分かれば、"フェードアウト"することができるからだ。そして「送信取消型告白」は、「例えば、"好きだ"と送ってすぐに消す。相手は取消されたことがわかるので、"今、何を送ったの?"好きって送らなかった?"と言わせて、告白に持っていきやすくなる」(齊藤)。
■「相手のSNSを乗っ取ったことがある」「相手の画面のロックを外すことができる」
無事に付き合ってからも、トラブルの原因になったり、逆にトラブルを回避するために使ったりと、SNSやスマホが大活躍のようだ。「相手のSNSを乗っ取ったことがある」答えた人が10.8%、「相手の画面のロックを外すことができる」と答えた割合が16.7%にも上る。
中には自分のSNSアカウントに交際相手がログイン、親しくしていた男性に対し「○○のアカウント乗っ取ってるからDMしてくるな」などと威嚇されたと明かす女性、男性のアカウントをブロックされ「朝起きたらフォロワーとフォローが減っていた」と話す女性、さらに交際相手の男性のスマホの指紋認証を自分のものにしてログイン、「怪しい女の人とのやりとりを全部スクショして、自分のスマホへ送って証拠として取ってある。後で自分が不利になった時にこれを出す」と笑顔で話す女性もいた。
またアンケートによると、51.6%がLINEで別れ話をしたことがある。さらに9.3%は「もう関わり合いたくない」「存在を忘れたい」といった理由から、別れた交際相手のLINEやSNSをブロックしたり、ブロックされたりした経験があるという。
若者たちの話を聞いていた矢口真里は唖然とした表情で「途中からまったくついていけなくなった。特にアカウントを乗っ取って、みたいなのは全然分からなかった」とコメント。エッセイストの小島慶子氏も「とにかく相手のスマホを見るなと。見ても決して幸せにはなれない。知らない方が絶対に幸せだから(笑)」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)
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