
沖縄県石垣島出身のプロボクサー。WBA世界ライトフライ級チャンピオン13度連続防衛(プロ通算24戦23勝15KO 1敗)の輝かしい記録を持つ具志堅用高氏(63)が、16日に放送されたAbemaTVの大相撲中継にゲストとして登場。その際に両国国技館でインタビューに応じ、大好きな相撲、力士の未来を考え、独自の相撲改革案について言及した。
61歳の若さで逝去した昭和の大横綱・千代の富士と深い親交のあった具志堅氏は、今も大相撲が大好き。それゆえに、体格に応じて階級分けされているボクシングとは異なり、言うなれば無差別級格闘技の大相撲に関して、力士の健康、さらに新たなファンの獲得など、さまざまな角度から「力士は大変だよね」と切り出すと、次のように語り始めた。
「過去ボクシングにおいては、ラウンド数が15Rから12Rに減らされたり、計量が当日から前日に変更されたりした経緯があります。これは選手の健康と生命を考えてのことです。相撲には伝統や格式があるけど、それらを踏まえたうえで、そろそろ変化も必要。しかも無差別級でしょ。そこが相撲の面白いところでもあるんだけど、ボクシングだったら、ヘビー級(90・72kg以上)とライトフライ級(48・97kgまで)で勝負をしたら、いくらライトフライ級の選手がテクニックを持っていても、1発もらったら終わりだよ。『昔の関取は丈夫だった』で片づけないで、例えば、1場所10日間でもいいんじゃないの? 長いよ、15日間は」
これはボクシングの世界トップレベルで、コンタクトスポーツが「いかに大変か」身をもって知る具志堅氏だからこその発言だろう。また現在、白井・具志堅スポーツジムの会長として選手育成に励む具志堅氏は、新たなファン獲得の重要性についても続けた。
「今の幕内の取組は16時に始まって18時に終わる。これじゃ、働いている人が観られないよね。例えば、20時から22時に変更したら、力士の稽古のリズムなどは変わってしまうけど、より多くの人が観られるようになる。これからの時代、新しく息の長いファンを作っていくことも重要。何より、稽古の成果をたくさんの人に見て欲しいよね、力士は。ただね、高齢者は22時まで起きているのが大変だから困ったもんだ……」
そう話した具志堅氏に、今場所注目の力士を聞くと、11日を終えて9勝2敗と奮闘を続ける大関・高安(田子ノ浦)の名前が返ってきた。
「やっぱり、突き押しで前に出るファイトスタイルが好きなんだ。最後までファイトし続けて欲しいね」
(C)AbemaTV



