9月24日に開催されたK-1のさいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ大会で、武尊が半年ぶりの試合に登場した。
今年3月、王者決定トーナメントに優勝してスーパー・フェザー級(60kg)のチャンピオンとなり、3階級制覇を達成した武尊。この階級は本来の体格よりも重いのだが、チャンピオンの責任として闘い続けることを決意した。
今回は試合間隔があいたためアメリカ武者修行も行なうなど、調整だけでなく「成長」のための練習も重ねてきた。その成果を見せるための舞台が9.24さいたま大会だ。
対戦相手はスペインの強豪ダニエル・ピュータス。65kgで世界王座を獲得したこともあり、単に実力者というだけでなくフィジカルで武尊を大きく上回る難敵だ。肉体改造にも取り組んでいる武尊だが、まだ60kgとして完成された肉体ではなく、ほぼ減量もないという。
しかし、武尊は落ち着いて前蹴りで距離を測ると、ピュータスのパンチに合わせ右のクロスカウンター。これが見事に決まってダウンを奪う。そこからパンチのラッシュでKO勝ち。
試合が長引けばピュータスのフィジカルに苦しめられる可能性もあったが、序盤で一気にたたみかけたあたりは武尊の勝負勘か。
「半年待たせちゃいましたけど、めちゃくちゃ強くなって帰ってきました」と観客にアピールした武尊。この日は次代を担う武居由樹(スーパー・バンタム級王者)もインパクトのあるKO勝利を見せ、また皇治からの対戦要求も。
そんな中「ごちゃごちゃうるせえ奴もいるけど」と皇治を牽制しつつ「格闘技が盛り上がるのはいいこと」とも。皇治を「ぶっ潰す」と受けて立つ構えも見せ、あくまでK-1の顔として「世界最高の舞台はK-1だと証明していく」と誓った武尊。その存在感は、やはり圧倒的だ。