侵掠すること火の如く。かの名武将・武田信玄の軍旗に記されたとされる風林火山の「火」の部分だ。これを自分だと語るのが、麻雀プロリーグ「Mリーグ」(10月1日開幕)のEX風林火山で戦う、勝又健志(連盟)だ。「優勝しか考えていませんから。火のようにがんがん攻めることもあるでしょう」と、誰もが未体験の大舞台に向けて、既に闘志の炎を燃やしている。
 「麻雀IQ220」との異名もあるほど頭脳派として知られるが、その使命感、責任感から大役を任されたことがあった。最強の麻雀プロ団体を決めようと行われた「麻雀プロ団体日本一決定戦」だ。4つの団体が、それぞれの威信をかける戦いの中で、最大規模である連盟の大将を任された。結果は優勝。チームメイトには涙する者もいた。「どこのチームが強い弱いというよりは、どれだけ大きな舞台になれているかが、すごく大切な要素だと思っています」。これまでの麻雀大会、タイトルとは比較にならない注目度を集めるMリーグだけに、大舞台で手が縮こまる、牌の選択を誤るようでは話にならない。「連盟の大将として出させていただいたこともあるので、プレッシャーは全く問題ないかなと思います」と涼しい顔で言い切った。