「You Tuberに興味無ければ、存在すらも知りませんでした。あの有名なヒカキンさん（チャンネル登録者数659万人）でさえ」
そう話すのは、2017年7月にYou Tuberとして活動を始めた車谷セナさん。開始から1年が経過した今、チャンネル登録者数は21万人に上っている。自他ともに認める「成分マニア」としての知識量、歯に衣着せぬ物言いによる商品紹介で、若い世代から圧倒的な支持と信頼を集める気鋭の美容系You Tuberだ。現在はAbemaTVで放送されている韓国コスメ専門の通販番組「KANCOS HOLIC（カンコスホリック）」に出演するなど、活躍の幅を広げている。
男性でありながら「美容」というジャンルに興味を持った理由、さらに存在すら知らなかったという「You Tuber」になったきっかけは何だったのか。その理由は、じつに独特なものだった。
「モテたいとか、そういう理由ではありません。ただ『毎年、誕生日を迎えるのが怖い』と感じるようになったことがきっかけだったんです」
14歳の頃、年齢を重ねることが嫌でアンチエイジングに興味を持つようになった。さまざまな美容製品を手に取っては、そこに明記してある成分表に目を凝らす日々。見知らぬ成分名があれば医学界の論文を読み漁り、そこで得た知識を自分なりに咀嚼して自ら実践と検証。気づけば「成分マニア」と呼ばれるようになっていた。
今も勉強は怠らない。1カ月に費やす美容関連費用は多い時で30万円、それとは別に、月に15冊ほどの本も読み込むという。それでも本人は「好きなこと、知りたいことを吸収しているだけ。勉強には当たらない」と平然と話す。
デメリットは、ユーザーにとってのメリット
「お前、変わっているからYou Tubeでもやってみたらどうだ？」
You Tubeを始めたきっかけは、友人の何気ないひと言だった。一番初めに手探りで投稿した「美白ネタ」の反響は思いの外大きく、需要の大きさを確信したという。それ以降、自分なりの戦略とルールを大切に活動を続けている。
「一つのスキンケアに関して、一年間のスパンとストーリーを意識しています。その一方、内容に濃淡をつけることで初見の人でも抵抗なく楽しめるように心がけています」
そうして1年が過ぎ、チャンネル登録者数は21万人。この数に関して、本人は率直にどのように感じているのか。また一定層における認知と支持を得ることに成功した今、今後の課題、さらにどのようなゴールを思い描いているのか？
「21万は全然少ないですよね（笑）。個人的な感触として100万は誰でも行けるけど、200万以上は別世界。内容はもちろん、自分自身のモチベーション維持も重要なのかなと感じています。ゆくゆくはYouTuberとしてヒカキンさんを超える影響力を持ちたい。また美容は美容でも、現在出演している番組を通じて韓国コスメの分野で『車谷が言うなら、間違いない』という信頼、イメージを確立したいですね」
そのためにこだわっていることは、「プラスになるデメリットの伝え方」だ。ユーザーの立場に立ち、ネガティブなことも包み隠さず、商品の特徴をありのまま伝えること。本人はこれを「フラットな関係づくり」と説明する。知識と実践に裏付けられた、痒い所に手が届く高い納得性。韓国コスメ界における、車谷セナのこれからの活躍に注目だ。
(C)AbemaTV
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