プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」10月25日の2回戦が行われ、U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)が南場に5連続を含む6回のアガリをまとめて自身2連勝。チームとしても23日の2回戦から3連勝を飾って2位に浮上。首位を走る渋谷ABEMASとの直接対決で、大きくポイント差を縮めた。
対局者は起家から渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、EX風林火山・勝又健志(連盟)、U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)。全チームが1回戦からメンバーを変更して臨んだ。
解説のセガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)が、「ここに座っている4人はみんな天才」と語るほどの実力者が揃ったこの試合。朝倉自身が「東場はなにもできなかった」と振り返ったように、強烈な個性と雀力を兼ね備えたメンバーを相手に前半は静かな立ち上がり。しかしトップ目の多井から2万4000点差で迎えた南入を皮切りに、朝倉の快進撃が幕を開けた。
南1局1本場、ドラ3の好配牌が順調に伸びて8巡目でリーチ。終盤に勝又の手からアガリ牌がこぼれてリーチ・ドラ4の8000点(+300点)でトップ争いに参入する。続く南2局では対子場の気配を察知し、親リーチをかけた勝又の七対子に当たらない牌(4枚見えている牌)を切りながら、自身もきっちりとテンパイを取るというハイレベルなゲーム運びを見せた。
南2局1本場では効率的なツモを重ねて5巡目でリーチ。これをしっかりとアガリ切ってリーチ・ツモ・ドラ3の8000点(+300点、供託1000点)で多井の差を1300点まで縮める。そして親番が回ってきた南3局からの連荘が圧巻だった。東・ドラの2900点(供託1000点)であっさりとトップに立つと、1本場も3900点(+300点、供託1000点)のアガリで加点する。続く2本場は8種9牌の苦しい配牌だったものの、順繰りに対子を手繰り寄せて7巡目には七対子のイーシャンテン。解説の魚谷も「まさか朝倉さんがアガっちゃうんですか?」と困惑するような引きの強さを見せつけた。
朝倉本人もやや高揚していたのか、アガリ牌候補だったドラの発が場に打たれた瞬間には“カッ”と目を見開く顔がカメラに抜かれ、視聴者コメントは「アサピンの目w」「すごい顔w」と大盛り上がり。“アサピンアイ”発動の興奮も冷めやらぬままテンパイした朝倉は、直後の村上のリーチ宣言牌であっという間にアガリ。混一色・七対子で1万2000点(+600点)を上乗せして独走体勢に入ると、3本場ではとどめとばかりに勝又から中・ドラ3を直撃して、さらに1万2000点(+900点)を追加。怒涛の5連続アガリでトップをほぼ確定させた。
試合後のインタビューで「1試合目で小林さんがトップを取ってくれたので、チームの雰囲気は最高でした」と充実感を漂わせた朝倉。「すごくいい感じで20戦を終えられた」というコメントの通り、U-NEXT Piratesのここ最近の勢いは、首位を走る渋谷ABEMASを明らかに上回っている。デジタル派雀士を揃えたチームならではの安定感と、一気呵成に攻め立てる爆発力。大航海時代の到来は、もうすぐそこまで迫っている。
【2回戦結果】
1着 U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)5万6300点/+76.3
2着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)3万800点/+10.8
3着 EX風林火山・勝又健志(連盟)1万2600点/▲27.4
4着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)300点/▲59.7
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
【10月25日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +313.5(18/80)
2位 U-NEXT Pirates +156.5(20/80)
3位 赤坂ドリブンズ +11.1(16/80)
4位 EX風林火山 +7.3(18/80)
5位 セガサミーフェニックス ▲17.4(14/80)
6位 TEAM雷電 ▲77.1(16/80)
7位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲393.9(18/80)
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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