将棋の第31期竜王戦七番勝負の第3局が11月1日、茨城県鹿嶋市の「鹿島神宮」で始まった。第1、2局と連勝した羽生善治竜王(48)は、この対局に勝てば「七冠独占」「永世七冠」と並ぶ「タイトル通算100期」という大偉業達成に王手をかけることになる。対局は羽生竜王の先手番で始まった。
 1989年に竜王で初のタイトルを獲得した羽生竜王は、昨年からタイトル入りした叡王を除く7つのタイトルすべてで永世称号の資格を手にし、積み重ねたタイトル数は99。あと1つで前人未到の100期に到達する。一方、タイトルを失えば27年ぶりに“無冠”になることでも注目が集まっているが、挑戦者の広瀬章人八段(31)に連勝したことで、100期達成への期待もさらに高まっている。先手番だった第1局は攻守に冴えを見せた羽生竜王は、後手番の第2局で積極的な攻めが功を奏した。2人の対戦成績は羽生竜王の17勝8敗。