11月5日に行われたプロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ」の1回戦で赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)に、映像対局ではなかなかお目にかかれない役満・地和(チーホー)のチャンスがあった。
それは東3局1本場に突然やってきた。各選手の配牌完了時、解説の渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)は「ちょっと今、大変なことを発見しちゃいました!」と自身の興奮を抑えるかのように言葉を発した。すぐさま卓上の異変を感じ取った実況・松嶋桃(協会)も「えっ、何ですか? ちょっと待って、ちょっと待って!」と平静さを失いかけた。
2人が息を飲んだ理由は、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)に地和テンパイが入っていたためだ。地和とは、子が第1ツモ(ポン・チー・カンのない)でアガる役満のことで、村上の待ち牌は七万(親の場合は天和)。北家の村上が七万をツモれば、ツモ・地和で3万2000点の加点という大チャンスだったのだ。
その注目の第1ツモは1筒だったので、残念ながらMリーグ初の地和成就とはならなかったものの、村上は1筒を間髪入れずに切ってダブルリーチを宣言。天和も地和もいきなり来る役満のため、ファンがドキドキ感を味わう猶予は一瞬しかなかった。
実は東3局でもTEAM雷電・黒沢咲(連盟)がダブルリーチをしていたため、白鳥は「2連続でダブリー? こんなことある?」と驚き、視聴者コメントも「今日は天和も見られるのか?」とざわついていた。結果この局は、黒沢が発・トイトイ・ドラ3で跳満1万2000点(+300点、供託1000点)を村上からアガる形での決着となった。
Mリーグ初役満をアガったのは、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)が、10月26日の1回戦でアガった国士無双。実は佐々木は、2016年に行われた「麻雀プロ団体日本一決定戦」の開幕戦で、地和をアガってトップを取っている。ちなみにこの対局では、トップを快走していた多井隆晴(RMU)を佐々木が地和一撃でまくり、ラス目からトップに躍り出るほど、一瞬にして強烈な破壊力を持つ役満だ。
11月2日に行われたプロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ」の2回戦でもセガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)が役満・四暗刻の単騎待ちをリーチ。アガリにこそ結びつかなかったもののファンをしびれさせていた矢先だけに、次の役満は何か? 誰がいつ決めるのか? 一寸たりとも目が離せない状況が続いている。【福山純生(雀聖アワー)】
◆Mリーグの役満 四暗刻(スーアンコウ※)、国士無双(コクシムソウ※)、天和(テンホウ※)、地和(チーホウ※)、九蓮宝橙(チュウレンポウトウ※)、大三元(ダイサンゲン)、字一色(ツーイーソー)、緑一色(リューイーソー)、小四喜(ショースーシー)、大四喜(ダイスーシー)、清老頭(チンロウトウ)、四槓子(スーカンツ)の全12種の役満がアガリ役とされ、※印は門前、緑一色は発がなくてもOKで、純粋な役満の複合も認められている。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
(C)AbemaTV
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