プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」11月6日1回戦で、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)が7戦ぶりにトップを取り、自身3勝目、チームは通算9勝目を挙げた。渋谷ABEMASは1日で首位に再浮上した。
対局者は起家からセガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)、U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)と2位から5位のチームが激突した。
Mリーグ開幕から1カ月、白鳥は“天国”と“地獄”を味わっていた。初陣を飾り、3戦終えた時点では2勝を挙げ+153.3ポイントと一時は個人スコアトップの座に君臨。しかしその直後から「個人戦とチーム戦における打牌のズレ」を認識しはじめ、6試合を戦い3着2回、4着4回。約300ポイントを失って個人スコアも21人中20位、EX風林火山に首位の座を受け渡す要因となり、チームキャプテン・多井隆晴(RMU)からも「どうしたら白鳥の調子が戻るのか」とその復調を待ち望まれる状況下にあった。
東2局、満貫放銃からスタートした白鳥だったが、東3局で「守備的に行けばヤミテンだが、リーチを打って引きにいったほうがトップに近づく」とリーチ・一発・ツモ・チャンタ・発・ドラ1で1万2000点と最高形に仕上げすぐに取り戻した。さらに南1局2本場ではリーチ・ツモ・平和・赤で5200点(+600点、+1000点)の加点に成功した。
南3局では「オーラス親番で伏せてもトップが死守できるよう強気にいった」と3900点を加点し、狙い通りの点差状況で南4局の親番を迎え、祈るように手牌を伏せ、7戦ぶりにトップを取った。「生きててよかった。そのぐらい嬉しいです」と長いトンネルを抜けたこと喜びを噛み締めたその表情には、着順取りの名手たる自信を取り戻した感があった。
この日、白鳥はチームメイトの松本吉弘(協会)と勝負事に強い神田明神にお参りに行き、多井からもらったお守りをポケットに入れて対局に臨んでいた。「(南1局2本場で)5索をツモった時、ポケットを触ってからツモりにいっていた」とまさにチーム一丸の結束力で復活を遂げた価値ある1勝となった。【福山純生(雀聖アワー)】
【1回戦結果】
1着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)3万5700点/+55.7
2着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)2万9000点/+9.0
3着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)2万1600点/▲18.4
4着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)1万3700点/▲46.3
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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