ホットライン。それは本来、スポーツ界の言葉ではなかった。半世紀以上も前、アメリカのホワイトハウスと、ソビエト連邦のクレムリンに設置された、非常時に二カ国の首脳をつなぐ直通の通信線。米ソ間の偶発的な戦争を防止する役割があったという。一方、フットボール界のホットラインとは、味方同士の、特に2者間における強力なコンビネーションを称賛する意味で使われている。
かたや敵国同士の均衡を保つ最後の手段、かたや味方同士でゴールへ向かう絶対的な道筋。まるで異なる解釈のようで、2つの“ホットライン”には確かな共通点がある。