プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」11月23日の2回戦で、U-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)が自身3勝目となるトップを獲得した。沈みかけたチームを冷静沈着な打牌で救い上げ、レギュラーシーズン全80戦の半数にあたる節目の40戦目を見事に勝利で飾った。

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 対局者は起家からTEAM雷電・萩原聖人(連盟)、U-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)。1回戦でトップの魚谷、3着の多井が連投となった。

 U-NEXT Piratesは10月末の時点で渋谷ABEMASに次ぐ2位に位置していた。デジタル派の実力者が揃った優勝候補の呼び声高いチームということもあり、順調にポイントを伸ばしていくことが予想されたが、11月に入ってまさかの大苦戦。この日の1回戦でも“船長”の小林剛(麻将連合)がラスを引いてしまい、Mリーグの荒波に揉まれて海賊船は沈没寸前の窮地に追い込まれていた。

 しかし、チームが6位に転落した状況でも動じないのがデジタル派のトップランナー“黒いデジタル”こと石橋の強みだ。一時的な浮沈は麻雀のゲーム性による揺らぎでしかないとでも言わんばかりに「テンション上げていきましょう」と飄々としたスタンスで対局に臨むと、アガリが飛び交う荒れ模様の一戦をつとめて冷静に乗り切ってみせた。

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 最初のポイントは東3局。石橋は役牌の中を鳴き、赤牌を2枚使った3900点の手をテンパイ。親の多井からリーチの声がかかる中、「あの場面は押さない手はない。自分の方が待ちもいいし打点も高い」と相手が愚形であることを完璧に読み切り、危険牌を連打。最終的には多井の放銃を引き出し、構想通りの3900点(供託1000点)をしっかりとアガリ切った。

 東4局1本場で萩原が跳満をアガってトップ目に立つ中、石橋は親番の南2局1本場でその萩原からさらりとタンヤオ・赤の2900点(+300点、供託1000点)を直撃して差を詰めた。そして次局の南2局2本場では、「手が入ってくれた」とドラで自風の東をポン。満貫確定の手をしっかりと仕上げ、リーチをかけた萩原からまたしても直撃。東・ドラ3の1万2000点(+600点、供託1000点)で一気に4万点台のトップ目に躍り出た。

 そのままトップ目で迎えた南3局。親の多井、さらに萩原からリーチがかかる中、石橋はオリを意識しながらも鳴きを入れて三色同順のテンパイ。「無筋を引かされたらオリる手だった」と振り返ってはいたものの、しっかりと手を作っていたことが功を奏して三色・ドラの2000点(供託2000点)をツモアガリ。リスクとリターンを天秤にかけた見事な捌きで勝利を手繰り寄せた。

 山場となった南3局について、試合後のインタビューで「自分自身はそこまで山場とは思っていなかったです。すごいリーチだったんですか?」と軽い調子で答えた石橋。感傷に流されない“らしさ”を発揮しつつも、今後に向けては「個人としてもチームとしても最近は不甲斐なかったので、今日のトップをきっかけに暴れてやりたいと思います」と闘志をみなぎらせて逆襲を宣言した。

 全チーム中最速で80戦中40戦を消化したU-NEXT Piratesは現在5位。ポイントもマイナスと決してポジティブな状況ではないが、1~2回のトップで一気に順位が入れ替わるのが戦国のMリーグだ。「チームメイトはすごく強いので、僕がプラス付近に持っていければ」という言葉通り、石橋がこの日のような麻雀を続けていければ、年の瀬にU-NEXT Piratesが首位を走っていてもまったく不思議ではない。

【2回戦結果】

1着 U-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)4万5300点/+65.3

2着 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)3万5300点/+15.3

3着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)1万9100点/▲20.9

4着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)300点/▲59.7

※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会

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【11月23日終了時点での成績】

1位 EX風林火山 +186.9(36/80)

2位 赤坂ドリブンズ +145.6(36/80)

3位 セガサミーフェニックス +26.9(36/80)

4位 渋谷ABEMAS +19.6(36/80)

5位 U-NEXT Pirates ▲63.1(40/80)

6位 TEAM雷電 ▲110.7(34/80)

7位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲205.2(38/80)

◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。

(C)AbemaTV


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「Mリーグ」 11月23日の対戦は 渋谷ABEMASvsセガサミーフェニックスvsTEAM RAIDEN / 雷電vsU-NEXT Pirates

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「Mリーグ」 11月26日の対戦は 赤坂ドリブンズvsKONAMI麻雀格闘倶楽部vs渋谷ABEMASvsTEAM RAIDEN / 雷電
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