女流棋界の「最速最強」決定戦、女流AbemaTVトーナメントの1回戦(三番勝負)、里見香奈女流四冠(26)と香川愛生女流三段(25)との対戦が12月2日に放送され、優勝候補の筆頭に挙げられている里見女流四冠が、2連勝で準決勝進出を決めた。6つある女流タイトルのうち4つを保持し、男性棋士相手にも互角の勝負を見せる最強女流棋士が、まずは順当に勝ち進んだ。
 大会前のインタビューでは「(早指しは)あまり得意ではない」と語っていたが、いざ勝負のスイッチが入ると、女流四冠の実力をきっちりと見せつけた。第1局の直前「すごく楽しみではあるんですけど、対局前ですと、すごい緊張感が高まってきました」と、笑顔の中にも勝負師の気持ちを奮い立たせると、先手番をいかして攻め立てた。解説の橋本崇載八段が「途中からは完勝という感じ。さすがNo.1という内容でした。里見さんはすごく安定感がある。ピンチを思わせる場面がなかった」と手放しで褒め称えた。