プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」12月4日の1回戦で先月末、自団体の頂点である「最高位」を戴冠したセガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)が11月9日以来、約1カ月ぶりの登場でトップを取り、自身4勝目、チーム11勝目を挙げた。
対局者は起家から渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)、EX風林火山・勝又健志(連盟)。
近藤が不在だった間、茅森早香(最高位戦)3勝、魚谷侑未(連盟)1勝とチームメイトである2人の女流プロが奮起していた。この日の対局は上位2、3、4位のチームに6位のセガサミーフェニックスが挑む形となっただけに「上位陣相手に勝つことが出来れば」と近藤は燃えていた。
プロ歴20年目となる近藤の打ち筋は「大きく打ち、大きく勝つ」が信条だ。東1局、東3局と重厚な手作りでリーチを放つも流局。東4局1本場、4万点台のトップ目だった勝又を追うと、3巡目に5トイツが出来たものの、次巡にドラ二万を含むメンツが完成。トイツ手かメンツ手かの選択が迫られる中「この状況でメンツ手を追っていくのは分が悪い」とトイツ手を決断。河に四万、三万と並べ6巡目に構想通りドラを重ねて七対子テンパイ。このチャンス手を確実に仕留めるべくヤミテンに構え、七対子・赤・ドラ2で8000点(+300点)を勝又から直撃した。
最大の見せ場は南3局。4巡目にタンヤオ・イーペーコーでテンパイした近藤は、四暗刻への手替わりもあったため「心を整理する時間が必要だった」と1巡、様子見。その1巡の間に四暗刻への可能性に踏ん切りをつけ、ツモ切りリーチを敢行すると、見事リーチ・ツモ・タンヤオ・イーペーコーで1万2000点(+供託1000点)に仕上げ、これが決まり手となった。
1カ月ぶりに戻ってきた真打が要所要所で演じた大立ち回りには「いい夢芝居だった」「最高位サイコー」「しびれるわ近藤さん」「さすが俺たちの誠一兄貴」とファンも熱くなった。【福山純生(雀聖アワー)】
【1回戦結果】
1着 セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)3万7400点/+57.4
2着 EX風林火山・勝又健志(連盟)3万1500点/+11.5
3着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)2万6000点/▲14.0
4着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)5100点/▲54.9
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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