12月8日のK-1大阪大会(エディオンアリーナ大阪第1競技場)は、新生K-1地方初進出ということもあって武尊vs皇治はじめ豪華なマッチメイクとなった。
ウェルター級では、スーパー・ライト級チャンピオンの野杁正明が登場。階級を上げての試合となる野杁は成長著しい松岡力と対戦した。
階級を上げた野杁がどんな試合を見せるかが注目されたこの試合。野杁は想像を超える強さを発揮してみせた。しっかりと圧力をかけ、ジャブを当てると右フック。これでダウンを奪うと、さらに右フックで追撃。2度のダウンでKOするのに要した時間は、わずか1分57秒でしかなかった。
上の階級でも充分に強いことを示した野杁は、次の試合として3月のさいたまスーパーアリーナ大会を考えているという。対戦相手はKrushのスーパー・ウェルター級チャンピオンであり、K-1ではウェルター級に落としたジョーダン・ピケオーだ。
このウェルター級の現王者は久保優太。連勝中の城戸康裕が挑戦権を持っている状態だが、ピケオーも11月に木村“フィリップ”ミノルをKOして大きなインパクトを残している。
そんな強豪ひしめくウェルター級に、新たに参入した形なのが野杁。「チャンピオンより強いと思っているピケオー選手とやりたい。勝てるのは僕しかいない」とアピール。実現すれば間違いなくハイレベルな闘いになるだろう。タイトルマッチと同等と言ってもいい。ウェルター級の今後のマッチメイクがどうなるか、要注目だ。
この大会、スーパー・バンタム級王者の武居由樹はムエタイ戦士ヨーブアデーン・フェアテックスと対戦。軽量級ファイターとしてムエタイとの対戦を避けられないものと考え、自ら望んできた武居だけに、試練でありチャンスでもあるカードだった。
元ラジャダムナン王者のヨーブアデーンは、遠い間合いから蹴りをヒット。対する武居は接近戦のパンチに活路を見出していく。一進一退の攻防は、ジャッジの採点も割れて延長戦へ。
ここでも接戦となったが、武居がボディにパンチ、蹴りをまとめて振り切るように判定をものにしてみせた。大苦戦ではあったが、厳しい競り合いを制したことは武居にとって収穫だったはずた。チャンピオンとはいえまだ若い武居。この試合を機に、来年はさらに強くなった姿を見せてくれるのではないか。