中盤戦に突入したプロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」12月11日の1回戦で、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)がチーム12月初トップを取り、自身5勝目、チーム13勝目を挙げた。
対局者は起家からU-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)。
前日の敗戦後「僕に行かせてください!」と藤田晋監督に先発志願した松本が、魂のこもった意地の闘牌を見せた。東1局1本場、7巡目にテンパイすると、親の小林が仕掛けを入れる中「河から打点は高くはない」と判断し、ドラ表示牌だった7索のカンチャン待ちでも迷うことなくリーチを宣言。リーチ・ツモ・ドラ1で5200点(+300点)をアガった。
南1局1本場「だらしない麻雀は見せられない」と北をポンしてピンズのホンイツへまっしぐら。そこに親番・小林からリーチが入るものの、小林が暗刻にしていた7筒を持ってきてテンパイ。親リーチにひるむことなく危険牌を切り飛ばし、北・ホンイツ・赤・ドラで8000点(+300点、供託1000点)を加点し2着目に浮上。初解説のTEAM雷電・萩原聖人(連盟)からも「松本選手はすごく集中していてリズムがいいですね」と迷いのない打牌を賞賛される中、南2局で5200点を加点しトップ目で南4局のオーラスを迎えた。
2着目の小林と700点差だった松本は、8巡目にテンパイするも、ソーズのカンチャン待ちでは勝負にならないと一旦テンパイ崩し。次巡にピンズの両面待ちが出来たところでリーチ宣言。これを見事リーチ・ツモ・赤・ドラで1万2000点に仕上げて決着をつけた。
勝利者インタビューでは、この試合を「下位4チームによる中盤の天王山」と捉え、熱い思いと決意を持って臨んでいたことを明かした。親の反対を押し切ってまで麻雀プロになった唯一の20代Mリーガーは、打牌同様、真っ直ぐな性格で、チームメイト、監督、スタッフからも愛され、Mリーグの未来も期待されている。この日は志願のフル出場で、2戦目こそラスを引いたが、それでも1日通じてではプラス。ポイント以上にチームに勇気を与える戦いぶりだった。【福山純生(雀聖アワー)】
【1回戦結果】
1着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)4万6900点/+66.9
2着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)4万2600点/+22.6
3着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)1万7400点/▲22.6
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)-6900点/▲66.9
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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