俳優としても活躍しているTEAM雷電・萩原聖人が「大和証券Mリーグ2018」12月11日の試合でMリーグでは初の解説を務めた。
Mリーグに参戦するため日本プロ麻雀連盟にプロ入りした萩原は、7チーム計21選手の中でもメディア対局歴が最も長い選手でもある。日本で初めて麻雀対局を実況生中継したフジテレビの麻雀バラエティ番組「THEわれめDEポン」には1997年から登場。魅せるプレイヤーとして、優勝回数歴代1位となる13回を誇り、われポンキングの異名を持つ実力者だ(2018年12月現在)。
これまで20年以上、様々なメディア対局に出演し「麻雀の面白さを世の中に広めよう」と尽力してきた萩原は、Mリーグにおいても「一部の麻雀ファンから一般の麻雀ファンへ。そして一般の人へ。その面白さをどんどん伝えていきたい」と意気込み「そのためにはひとつの対局、ひとつの解説でも盛り上げていきたい」と自らがその役割を率先して担っている。
1戦目はKONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)とセガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)の2人の女流プロに注目しながらも、前日にラスを引いて凹んでいた最年少Mリーガー、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)を「(個人スコア)最下位の俺がこんな明るくしているんだから頑張れ!」と励ましたエピソードを明かし「今日は松本選手はやってくれると思います」と予告した。
各選手の手順や思考を解説しながらも、萩原ならではの選手観も披露。「チームには流れを変える人がいる」とし、TEAM雷電では現在個人スコア1位の黒沢咲(連盟)を挙げた。
試合は萩原の予告通り、松本がトップを取ったことで、渋谷ABEMASで流れを変える選手は松本だとし「やっかいだ」とライバル視しながらも「心からおめでとう」と直近3ラスで苦しみ抜いた末のトップを祝福。
2戦目では魚谷の登場時「自分に対して喝を入れるような引きしまったいい顔をしていましたね」と注目。実際、魚谷は3連続満貫を決める大爆発を見せ、萩原が役者ならではの視点で感じ取った選手の心情が次々と卓上に現れた。最終的に魚谷は2着フィニッシュしたが、大逆転でトップを取ったU-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)に対しては「ずっと我慢してたんで、それが生きたラス親の瞬発力はすごかった」と的確な押し引きバランスを讃えた。そして「次に解説する時は見てくれている人がより楽しめるよう、オリジナルの着眼点で解説出来るよう、いい試合をいっぱいして戻ってきたい」と締めくくった。
選手目線で、手順をはじめ各選手の心情を紐解きながらの解説には「わかりやすくて聞きやすい」「ハギーまた頼む!」と視聴者からもコメントが寄せられた。
観客が多ければ多いほど燃えるのが役者。Mリーグに置き換えれば、麻雀ファンが増えれば増えるほど、Mリーガーたちがその輝きを増すこと誰よりも分かっているがこそ、役者目線の洞察力が発揮された解説デビューとなった。【福山純生(雀聖アワー)】
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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