将棋の竜王戦七番勝負第7局が12月20、21日の2日間に渡り、山口県下関市「春帆楼」で行われる。羽生善治竜王(48)と挑戦者の広瀬章人八段(31)の対戦は、3勝3敗でフルセットに。この対局に羽生竜王が勝てば2期連続8期目の竜王位とともに、タイトル通算100期を達成。逆に敗れれば27年ぶりに1つもタイトルを持たない“無冠”となる。
七番勝負は、羽生竜王から見て○○●●○●と、先行しながら追いつかれるという展開が続いた。さらに第6局では、竜王戦七番勝負としては史上最短の対局時間で羽生竜王が投了するなど、シリーズの流れが両者の間で揺れ動いている。
ここまでの2人の通算対戦成績は羽生竜王の18勝11敗だが、広瀬八段は今期絶好調。先日は棋王戦挑戦者決定戦でも勝利し、渡辺明棋王への挑戦権も得た。羽生竜王にとって今年最後の公式戦となるが、まさに将棋界の歴史に残る大一番となった。
運命の一局を前にした19日、羽生竜王は取材に応じると「悔いが残らないように、自分なりに力を尽くしたいなと思います。(タイトル100期については)もちろん、そういうものがかかっていることはありますが、何かそれで特別な何かができるわけでもないので、自分が持っているものを出し切るのがいいんじゃないかと思います」と、普段どおりの口調で語った。
第7局は20、21日に山口県下関市「春帆楼」で行われ、対局の開始時間は午前9時。最終局のため、大事な先手・後手は、対局直前に行われる振り駒で決定する。持ち時間は各8時間の2日制。AbemaTVではこの対局を終了まで生中継する。
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