人気アイドルグループのメンバーと、プロ麻雀リーグ「Mリーグ」の人気女流雀士が、夢の対談だ。乃木坂46の中田花奈が、連日Mリーグの試合が行われるスタジオを訪れ、対局場を見学。さらに21人のMリーガーの中でもトップクラスの人気・実力を誇るEX風林火山・二階堂亜樹(連盟)と、熱い“雀トーク”を繰り広げた。中田が未経験の「役満をアガりたいです」と願望を語れば、二階堂からは将来的にプロ雀士になるお誘いも。芸能界と麻雀界、それぞれの世界で活躍する女性2人が、胸に秘めた思いを語り合った。
――Mリーグスタジオを見てどうでした?
中田 AbemaTVのチャンネルでずっと見ていたものが間近で見れて本当に感激しました。めちゃめちゃ近代的な場所で格好良かったです。
二階堂 私も最初に見たときは、すごい独特な空間で、こういうところで打つんだなと新鮮でした。シーンとしたスタジオで装飾もそんなに無いスタジオが多かったので、違うなとは思いました。
――あんなところで麻雀を打ってみたいと思います?
中田 カメラだけしかなく人がいない状態で打っているんですよね。緊張感がすごくて、普段はワイワイ打っているので私には出来ないなと思いました。打ちながらしゃべっちゃうので、こういう競技としてやるのとは違うなと思いました。
――乃木坂46の中で麻雀が出来る人は増えましたか?
中田 一応勧誘はしてるんですけど、ルールを覚え始めてくれた子が2人ぐらいいて、後輩なんですけど、なんとか育てて空き時間とかで打てるようになったらいいなと。
――ちなみにどなたが?
中田 今覚えているのは北野日奈子と佐々木琴子というメンバーなんですけど、2人とも私より後輩なので。新たに4期生が入って来たので、4期生にも覚えさせて、4人で打てるようになりたい。今は三麻(3人麻雀)しか出来ない状態なので。
――三麻をやってるんですか?
中田 三麻は私あまりやらないので、4人でやりたいなと思います。
――第1期生・17歳でデビューされた中田さんですが、18歳でプロデビューされた二階堂さんもたくさんの後輩を育てて来たと思うんですが、後輩に麻雀を教える方法があれば教えてください。
二階堂 牌って綺麗じゃないですか。そういった綺麗な物を、より綺麗な形に作っていく面白さをいっぱい説明して興味を持ってもらえたらいいと思います。
中田 頑張ります!乃木坂46にも(麻雀が出来るメンバーを)増やします。
――中田さんがそもそも麻雀にご興味を持たれたきっかけは舞台のセリフで「数え役満とはなんぞや」だと伺ったんですけれど、役満はその後アガってますか?
中田 アプリではアガれたことはあるんですけど、実際に打ってでは無いので、早く役満が出来るようになりたいなと思います。
――二階堂選手は今年、役満は何回ぐらい?
二階堂 全然アガってないですね。3回ぐらいしかアガってないんじゃないですかね。私けっこう狙う方なんですけど、やっぱり狙わないどアガれないじゃないですか。でも全然アガれないですね(笑)
――ちなみにアガってみたい役満はありますか?
中田 緑一色(リューイーソー)とか格好いいと思います。本当に狙わないといけない気がするので。
――二階堂さんは緑一色を何回ぐらい?
二階堂 いや、緑一色はアガったこと無いんですよ。テンパイも1回しかないんで、あまり縁がない役満かなという感じですね。
――じゃあどっちが先に緑一色をアガるかですね。中田さんは麻雀好きを公言しているアイドルですが、公言して変わったことはありますか?
中田 握手会に麻雀好きな方が来てくださるようになって、「熱闘!Mリーグ」に出させて頂くようになってから、番組を見て麻雀好きってことを知って来ましたという方がいらっしゃってくれて。ファン層が変わったかなと思います。
――アイドルが麻雀好きと公言してくれることで麻雀プロとして何か変わりました?
二階堂 麻雀ってダークなイメージもずっとあったと思うんです。芸能人の方でもやられる方は今まで結構聞いていたんですけど、みんな麻雀やっていることを公言しないので、イメージがよくないんだろうなとは思っていたんですけど、アイドルの方が好きって言ってくれると、どんどんイメージアップになるんで、もっといっぱい言って欲しい(笑)
中田 私なんかでよければ、全然やります!
――乃木坂46として、麻雀と絡めた何かをやってみようという活動はありますか?
中田 握手会ならぬ麻雀会をやりたいと思っているんです。シングルを出すごとに似顔絵を描いたり等、スペシャルイベントをやっているんですけど、私だけ似顔絵を描くではなく、麻雀会をやらせてくれませんかと上の人に頼んでいます。企画が通るといいんですけど。
――いずれ麻雀番組に出てみたいとか?
中田 夢のような話ですけど、それは嬉しいですね。麻雀の番組って打つ番組もそうなんですけど、Mリーグを見ていて、プロの方々への興味がすごくて、本当にMリーガーのファンになってしまったので、今はMリーガーの21人の方しか知らないんですけど、いろんなプロの方々を知りたいなって思うようになりました。
二階堂 嬉しいですね、プロは本当にいっぱいいるんで。2000人以上はいて、その中でみんな打ち方もそれぞれ違うので、この人すごいみたいな人は絶対いると思うので、探してみるのはすごく楽しいと思います。知って欲しいですね。
――麻雀プロは増えているんですか?
二階堂 増えていると思います。(日本プロ麻雀連盟の)プロテストも年に1回だったのが2回になったし、受験者数も年によってまちまちですけど、よかったらどうですか?
中田 ちょっと、勉強しておきます! その時が来るまで。
――Mリーグで贔屓にしているチームはありますか?
中田 ここで言うと、本当に気を使っているようになってしまうんですけど、EX風林火山が本当に格好良くて、亜樹さんがずっとラスを引かなかったりとか。ラスを引かなかった最後の一人でしてたよね。女流として見た目もかわいくて、すごい素敵だなと思っていて、本当に憧れです。
二階堂 恐縮です(笑)
――EX風林火山のどんなところが魅力ですか?
中田 次世代感?を他のチームよりすごい感じていて、打ち方とかもフリ込まないところがすごいなって思っていて、とりあえずかっこいいんです。
――乃木坂48の3人でチームを作っちゃったりして?
中田 うわ~どうしよう!ちょっと考えておきます。もっと上手くなっておきますね。
――麻雀牌を持ったアイドルっぽい新しいポーズではありますでしょうか。
中田 両手で2個持っちゃったりとか、ほっぺにくっつけちゃったりとか。
二階堂 耳みたいにしちゃうとか、KONAM麻雀格闘倶楽部の高宮まりプロのブログに出ている写真みたいに指の間に挟むとか。高宮プロは手が小さくて牌が大きいから、テープとかでくっつけてたと話していました。
――お気に入りの麻雀牌はありますか?
中田 私はいつも写真を撮ったりするときは「中」にしていて、中田の「中」なんですけど。中に勝手にシンパシーを感じていて、出来るだけ中は残して、後々の安全牌にもするし、持っていて対子になればいいなとも思うので、なんか残しちゃいます。
二階堂 ツキ牌みたいのがあるとしたら、私は「発」だと思っています。だけど、字牌があるとだいたい発から切っちゃう(笑)。ツキ牌だと思っているのに、白発中ってあったら、発から切っちゃうんですよね。それで発で痛い目を見ることもけっこうあるんですけど。それはそういう風に思い込んでいるから強烈な印象として残っているだけかもしれないんですけど。あと二階堂の「二」で二万とかもあるんですけど、マンズはあんまり好きじゃないんで(笑)。私が一番好きなのは赤5筒ですね。写真を撮るときは必ず赤5筒を持っていますね。中も赤5筒も赤い牌、女子は赤が好きなのかも。
――麻雀をやっていてよかったことは?
中田 スタッフさんから、麻雀好きなんだって?と会話が始まるきっかけにもなっていて、会話も広がって覚えてもらえることにもつながることが多くあります。自分を知ってもらえるひとつのきっかけになったなって今は思うので、もっとうまくなっていきたいなと思っています。
二階堂 今生きていることがすでに良かったことなのかなって思います。麻雀をやっていなかったらどうなっていたんだろうと考えると、本当に何にも成せないで終わっていた人生だったかもしれないなっていう恐怖とかもあるんで、麻雀に出会えてよかったなとすごく思いますし、今でも続けてこられたのもよかったなって思いますね。これから先も続けたいですし、死ぬまで続けたいですね。競技プロとしては、もうこれ以上は打てなくなっちゃうなと限界だと思うところまではやっていきたいですね。
中田 私も死ぬまでやっていきたいなと思っています。
――麻雀のこういうところが人生に役立つよとアドバイスできることはありますか?
二階堂 麻雀って我慢のゲームだと思うんです。アイドルをやっていて辛いときもあったりすると思うんですけど、あの時の振り込みに比べたらとか、前向きに生かせると思うんで(笑)。もっともっと麻雀をやりこんで、人生に生かして頂けたらと思います。
――麻雀をやりこむ時間はありますか?
中田 麻雀は夜から集まったりすることも出来るので、仕事終わりとかでも行きたいなと思っています。麻雀なら、何時からでも何時間でも出来ます(笑)
二階堂 最初は入り込んだ方がいいと思います。伸び盛りだと思うんで。
――麻雀を勉強するために、最初にやるべきことはなんでしょうか?
二階堂 やっぱり基本で基礎となる土台作りをするために、牌効率を勉強するのが一番いいと思います。牌効率というのは、この手牌から何を切ったら一番受け入れが広いのかとかいうこと。最初は1手先にどの受け入れが一番広いのかを考える力を身につけて、その後に2手先、3手先を考えるようにすると、徐々にステップアップして、どんどん強くなっていくという便利な教科書みたいなものなんです。枚数とかそれがすべての基礎となり、基礎を反復して身につけて応用して生かしていくことが一番いいと思う。牌効率をマスターするとものすごく強くなりますよ。牌効率をきっちりマスターしてから、牌効率を超えた向こう側に飛び出すための基礎作りが一番大事だと思うので。後輩の子たちにもそのことを教えてあげたらいいと思います。その先が見えてくると思うからです。
――もし二階堂さんが講師となってくれたら、どのぐらいの期間でプロ試験が受けられるようになれるでしょうか?
二階堂 3カ月から半年間くらいみっちり教えられたら全然余裕で行けると思います。
中田 ぜひ教えて頂きたいです!
――麻雀仲間と楽しく打ついっぽうで勉強もしていけたら緑一色もアガリ放題になれるかもしれませんね(笑)。
二階堂 Mリーガー21人の中の女流5人を除いた16人の男性プロの中で、誰が一番格好いいと思いますか?
中田 みなさん好きなんですけど、小林剛さんは解説を聞いていると一歩先のことを言っていて、解説も教科書みたいなしゃべり方で人っぽくないところが面白くて、無機質でサイボーグみたいで人っぽくないところに惹かれます。どんなことを考えているんだろうかと。
――麻雀のセリフについて詳しく教えてください。
中田 いいことが積み重なっていって「そんな数え役満みたいなことある?」というセリフだったんです。数え役満を調べても、麻雀のルール自体がわからないので、説明を読んでも意味がわからなくて、そこからルールを覚えようと思ったんです。今は数え役満の意味はわかるようになって、当時そのセリフを言った時には、その貴重さというか、すごいんだという思いが込められなかったなと思います。
――アイドルをやりながらのプロ雀士というのはおもしろいと思いますか?
中田 やりたいとは思いますけど、実力が伴わない。でもそこは目指したいところではあります。
――アイドルと麻雀に偏見は感じますか?
中田 もともとアプリのゲームで麻雀を覚えたので、煙もくもくの雀荘のイメージも全くないし、あまりそんなにダークなイメージがない状態から入ったので。私は気付いていなかったんですけど、意外ですねとか、言って頂くことでやっとそういうイメージなんだということに気づいたんですけど、でもそういうイメージがありつつ、麻雀のお仕事をやってもいいよと言ってくれたスタッフさんたちには感謝しています。そういうイメージがあるんだということに今やっと知ったような感じなので。
――握手会に来る麻雀好きの方はどんな層の方だったんですか?
中田 若い方が多かったですね。ご年配の方もいらっしゃったんですけど。今まで麻雀に興味がなかった私のファンの方も、麻雀を始めるようになって来て、ファン同士で仲のいい人たちは雀卓を買おうかという話も出ているみたいで盛り上がってくれているみたいでファン同士の交流のきっかけにもなっているみたいです。
――あの人と麻雀打てるようになりたいなと思っている人はいらっしゃいますか?
中田 「熱闘!Mリーグ」に出させていただいているんですけど、爆笑問題の田中さんと打てるようになれたらいいなと思っています。爆笑問題さんのラジオも聞かせて頂いて、ちょいちょい麻雀の話も出てくるんで、私も一緒に打ったんだと話してもらえるようになれたらいいなと思っています。
――来年の目標は?
二階堂 ファイナルシリーズに残るのはもちろんですが、そこに残って勝つことが目標です。
中田 麻雀が強くなりたい。役満アガリたいですね。
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