女流棋士による超早指し棋戦「女流AbemaTVトーナメント」準決勝の1カード目、里見香奈女流四冠(26)と谷口由紀女流二段(25)の対戦(三番勝負)が1月1日に放送され、里見女流四冠が2-0のストレートで決勝進出を決めた。優勝候補の筆頭に挙げられていた“最強女流”は、1回戦から無傷の4連勝で、初代の女流「最速最強」に王手をかけた。
 やはり強い。持ち時間が数時間の通常の対局でも、不慣れなはずの超早指し棋戦であっても、その棋力はぶれなかった。1局につき約30分。気を抜ける時間など1秒もない対局に、1回戦終了時には疲れの色も見せていたが、少しずつ順応していった。1局目は、じりじりとした難しい中盤戦が続いたが、そこからじわりじわりと差を広げると、確実に谷口女流二段の戦意を喪失させていった。解説を務めた三枚堂達也六段(25)が「よくこんな時間のない中で、丁寧に指し続けられる。里見さんの会心譜にかなり近い」と絶賛する内容だった。