お笑いトリオ・インスタントジョンソンのじゃいと言えば、業界内ではプロ級の雀士として知られている。そんな男が、今評価を高めているのが、実際の対局ではなく解説だ。昨年10月から始まったプロ麻雀リーグ「Mリーグ」を伝えるニュース番組「熱闘!Mリーグ」で、選手の一打を紹介する「じゃいの眼」が、ファンだけでなく選手たちからも大反響だ。「全部自分で調べてます。週4日、徹夜ですね」と笑うじゃいは、笑いを取ることとはまた違った喜びを感じているようだ。
「熱闘!Mリーグ」は、現在週4日行われている試合をダイジェストで振り返り、爆笑問題・田中裕二をMCに、著名人ゲストや選手たちとトークを繰り広げる番組。この中の人気コーナーが「じゃいの眼」だ。1試合は1時間半から2時間程度。これが1日2試合あるので、毎週8試合が行われる。じゃいは、ここからまさにその「目」を皿のようにして、これぞプロという一打を探す。「選手から評判というのは、とてもありがたいですね。そのひとことが活力になります。結構大変なんですけどね」と、うれしさを隠さなかった。
単に2時間×8試合、計16時間を見るだけでも、芸人の仕事の合間であることを考えれば、かなりタフな作業となる。ただ、これを人任せにせず、全部自分でチェックしている。「1回見るだけじゃわからないこともあるから、見返したりすると結構時間がかかるんですよ。週4日は徹夜ですね」と、ここでは思わず苦笑いした。麻雀好きとはいえ、ここまでの重労働は初めてのこと。それでも「プロはすごいですよ。本当に勉強になる。本当に細かいところなんで、どっちの牌を切ってもいいところで、繊細に考えてやっている」と、調べるほどにプロが瞬時に判断している一打のすごさに驚いている。
その雀力ゆえに、時には周囲から「プロになれば?」と言われることもある。ただ、今となっては、この「じゃいの眼」を担当することになり、「畏れ多いですね」と語るようになった。「もしプロになるとしても、10連勝したらなれるとか、そういう試練というか条件というか、ちゃんと説得力がある麻雀が打てないとダメですよね。ぬるい牌は打てないですから。プロの世界はミスをしてはいけないレベルなんで」と、今度は真剣な表情になった。プロの試合を調べ尽くしているからこそ、順位や点数といった数字に表れないすごさを感じ取った。「まあ、『じゃいの眼』がある以上は、プロにはならないですかね」。これからも、芸人最強雀士でありながら、誰よりもプロの一打に詳しい男としてあり続ける。【小松正明】
(C)AbemaTV
▶【見逃し視聴】新春オールスター麻雀大会2019
▶1/8(火)19:00~ 大和証券 Mリーグ 風林火山vsフェニックスvs雷電vsPirates
この記事の画像一覧