お笑いコンビ・トータルテンボスの大村朋宏に、趣味の麻雀に対する思いで変化が生じている。もともと競技としての麻雀に強い関心があった大村だが、昨年10月に開幕したプロ麻雀リーグ「Mリーグ」については、「9割は見てますね」というほどの大ファンに。野球好きでも知られるが、オフシーズンまさにMリーグをスポーツのように日々、観戦しているという。そこで芽生えた気持ちが「玄人がうなるような麻雀をやってみたい」というものだった。
週4日、午後7時から始まるMリーグの試合。さすがに「仕事があるのでリアルタイムでは見られないんですけど」という大村は翌朝、地方に移動する新幹線や飛行機の中での時間を使って、前日の試合を見て過ごすという。タイムシフトの機能があることによるもので「いつでも見られるシステムはいいですよね。野球もこうなればいいのに」と話すほどだ。
Mリーグには、パブリックビューイングにも駆けつけたことがある。200人弱の会場は、ファンが出場する4チームに分かれ、その打牌に一喜一憂する。「あれは震えましたね。最高でしたよ。麻雀しない人には、何がおもしろいんだって感じだと思いますけど、ああなると本当にスポーツですよ」と、野球場のスタンドでファンが大きな声で応援するものと同じものを感じた。
今でも時折、対局番組に呼ばれる大村だが、「芸人」として打つよりも、「競技者」としてどこまで戦えるのか、ということに興味が沸いてきた。「自分の中で、どこか負けていても『手役を追って負けたんだからしょうがない』とか、『(芸人として)妥協してまでアガりたくない』とか、そういう気持ちが勝っていたんです。ただMリーグを見て、勝ってナンボというか、地味でも確実に勝ちを拾うかっこよさというか、そういう麻雀もいいかなって思い始めたんです」。
芸能人、さらには芸人としては、仮に目の前に卓と牌があっても、派手な手を作って盛り上げたり、トークで笑わせたりするのが“本業”だが、それよりも純粋に強い雀士になれるかということを想像するのが楽しいようだ。「玄人がうなる麻雀をやってみたいなと思ってますね。(大きな手を)『狙わねえのかよ』とか言われそうですけどね(笑)」。2019年は「とにかく強い大村」という記事が見られることになるかもしれない。【小松正明】
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