将棋界の羽生善治九段(48)が1月11日、順位戦A級で三浦弘行九段(44)と対局中だ。昨年12月に竜王位を失い、27年ぶりの無冠になった羽生九段にとっては、目前で逃したタイトル通算100期達成に最も近い、佐藤天彦名人(30)への挑戦を目指す、大事な一局となる。また、羽生九段が、段位の肩書きで対局をするのは、初めてタイトル(竜王)を取った、1989年10月27日(当時六段)以来、29年2カ月ぶり。
 順位戦A級は10人の棋士が6局ずつ終えて、豊島将之二冠が6戦全勝。羽生九段と広瀬章人竜王が5勝1敗で追いかける展開になっている。残り3局で豊島、羽生、広瀬の3人はそれぞれ直接対決があり、ここでの星のつぶし合いに競り勝てば、2期連続で佐藤天彦名人への挑戦権が獲得できる。なお、成績最上位者が複数出た場合はプレーオフが行われる。持ち時間は各6時間で、羽生九段は後手番。