横綱・稀勢の里(田子ノ浦)が前頭筆頭・栃煌山(春日野)に寄り切りで敗れ、初日から白星なしの3連敗となった。これで横綱としては貴乃花と並んでいた7連敗を超える8連敗に到達。場所前に横綱審議委員会から史上初の「激励」を受け、進退のかかる場所と注目をされていたが、引退の2文字がよぎる敗戦に、館内からは座布団も舞わず、様々な思いがこもったどよめきと静寂が訪れていた。
対戦した栃煌山とは、過去に42戦して26勝16敗と勝ち越していたが、立ち合いから深く両差しを許すと、下手投げで体勢を崩され、土俵際でも粘れずあっさりと土俵を割った。初日、二日目と思うような相撲を取れていなかったが、この日も完敗となった。
AbemaTVで解説を務めた元前頭・大碇の甲山親方は取組前に「横綱は勝ち急がないこと。慌てずに」と繰り返していたが「勝ち方を忘れたというか…。厳しい状況になりましたね」と言葉を選んでいた。
◆稀勢の里 直近3場所の成績(2019年初場所は三日目まで)
2018年秋場所 10勝5敗 ○○○○○ ●○●○○ ●○●○●
2018年九州場所 5敗10休 ●●●●■ ややややや ややややや
2019年初場所 3敗 ●●●
(C)AbemaTV