横綱・稀勢の里(田子ノ浦)が前頭筆頭・栃煌山(春日野)に寄り切りで敗れ、初日から白星なしの3連敗となった。これで横綱としては貴乃花と並んでいた7連敗を超える8連敗に到達。場所前に横綱審議委員会から史上初の「激励」を受け、進退のかかる場所と注目をされていたが、引退の2文字がよぎる敗戦に、館内からは座布団も舞わず、様々な思いがこもったどよめきと静寂が訪れていた。
 対戦した栃煌山とは、過去に42戦して26勝16敗と勝ち越していたが、立ち合いから深く両差しを許すと、下手投げで体勢を崩され、土俵際でも粘れずあっさりと土俵を割った。初日、二日目と思うような相撲を取れていなかったが、この日も完敗となった。