プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」1月22日の2回戦で、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)が自身5勝目、チーム15勝目を挙げ、ファイナルステージ進出に望みをつなげた。
対局者は起家から渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)。
前日までで残り16戦、▲247.1で最下位のセガサミーフェニックスは正念場が続き「負けられない戦い」を強いられていた。計り知れないプレッシャーがかかる中、この日の連闘を託された魚谷だったが、1回戦では痛恨のラス。チームポイントを▲305.1とし「この先を考えても厳しくなる」と心が折れかけていた。
剣が峰に立たされた状態で挑むことになった2戦目。魚谷を勇気づけたのは、チームメイトの近藤誠一(最高位戦)だった。「まだ大丈夫だから」と仲間からの信頼を背負った魚谷は、1戦目終了後のインターバルの間に「まずは1戦目のマイナスをチャラにする」と心を立て直して卓についた。
東1局2本場、魚谷は5800点(+600点)を放銃し、1万点台のラス目に後退。1戦目の悪夢がよぎる中、「前のめりに行こう」と続く3本場でも攻めの姿勢を崩さず、リーチ・一発・ツモ・タンヤオ・平和・赤2・ドラ3で倍満1万6000点(+900点)をアガってすぐさま点棒を取り返した。
東3局の親番では、イーシャンテンで孤立していたドラ8索切りを決断。この8索を小林にポンされるもひるむことなく12巡目にリーチ宣言。これをリーチ・ツモ・ハイテイ・平和・赤に仕上げ、1万2000点を加点した。
東場で4万点台のトップ目に立つものの「盤石じゃない」と南2局では親番・園田の仕掛けと小林の先制リーチに立ち向かい、リーチ・一発・平和・赤・ドラで8000点(+供託1000点)を加点し、これが決まり手となった。
勝利者インタビューで幾度も感極まった魚谷は、チームメイト、監督、スタッフの待つロッカールームに戻っても、言葉は声にはならず、ひざまずき泣き崩れた。
1戦目のラスを帳消しにする渾身の勝利に、解説のEX風林火山・滝沢和典(連盟)は「歯を食いしばってのトップでしたね」とライバルの健闘を讃えた。視聴者も「魚谷にもらい泣きしたわ」「魚谷信じてたよ!」「まさにフェニックス」「人魚の涙」と心を揺さぶられた。まさに文字通り、逆境をはねのけた不死鳥。ファイナルステージ進出に希望の光を照らした。【福山純生(雀聖アワー)】
【2回戦結果】
1着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)4万2000点/+62.0
2着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)2万5600点/+5.6
3着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)1万9400点/▲20.6
4着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)1万3000点/▲47.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
【1月22日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 +324.2(66/80)
2位 赤坂ドリブンズ +200.1(68/80)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲34.0(66/80)
4位 TEAM雷電 ▲47.5(66/80)
5位 渋谷ABEMAS ▲94.6(66/80)
6位 U-NEXT Pirates ▲105.1(66/80)
7位 セガサミーフェニックス▲243.1(66/80)
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は2018年10月、2019年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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