1月26日に開催されたKrush後楽園ホール大会では、実に3人の新チャンピオンが誕生した。
メインイベントでは江川優生がチャンピオン・西京春馬を下してフェザー級(57.5kg)のベルトを獲得。さらにスーパー・ライト級(65.0kg)、バンタム級(53.0kg)の王座決定戦が行なわれた。どちらの階級もチャンピオンのタイトル返上に伴って王座決定戦となったカードで、こうしたチャンスをものにできるかどうかもキャリアを大きく左右する要素だ。
スーパー・ライト級は松下大紀と鈴木勇人の対戦。一時期は連敗に苦しんでいた松下は、このところ3連勝。対する鈴木も、昨年3勝1分2KOと好調。持ち味は松下がパンチ、鈴木が蹴りと異なるものの、好勝負が期待された。
実際、試合は両者が得意の攻撃をテンポよく繰り出す小気味いい展開に。鈴木がサウスポーから左ミドルを連発すれば、松下もパンチをまとめていく。そんなアグレッシブな闘いを制したのは鈴木。2ラウンド、ヒザ蹴りからミドルとボディへのコンビネーションを完璧にヒットさせ、松下がダウン。続けざまのミドルで再度ダウンを奪い、そのままKOでタイトル獲得を果たした。序盤、パンチをもらって左目が見えない状態だったという鈴木だが「自分の武器を信じてやりきりました」。窮地をしのいでの王座獲得は大きな自信になったはずだ。
バンタム級王座決定戦では、晃貴が萩原秀人に判定勝利。延長戦にもつれる接戦だったが、常に前進しながら右クロスをねじ込むように放っていった晃貴のアグレッシブさをジャッジが支持した形だ。晃貴は武尊が所属するKRESTの選手で、出身も同じ鳥取県。武尊の背中を追いかけるように上京してきた、いわば弟分だ。デビュー戦から武尊がセコンドについており、その絆もファンには知られている。
武尊から「僕より瞬発力がある」、「能力的には(1階級上の)55kgのベルトも獲れる」とポテンシャルを絶賛されている晃貴。試合後は「Krushのチャンピオンになって武尊くんに肩車してもらって写真撮るのが夢だったんで、いいですか?」と記念撮影。次の目標として「武尊くんと同じ舞台で試合がしたい」とK-1参戦を掲げた。K-1でのダブル勝利も、そう遠くないうちに実現しそうだ。
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