将棋の藤井聡太七段(16)が2月5日、順位戦C級1組10回戦で近藤誠也五段(22)136手で敗れ、昨期から続いていた順位戦での連勝記録は、中原誠十六世名人(71)と並ぶ史上最多タイの「18」でストップした。また、今期の成績は8勝1敗となり、自力による2期連続の昇級の可能性が消滅した。
藤井七段は、この対局に勝利し、さらに同時刻で対局をしていた師匠の杉本昌隆七段(50)が船江恒平六段(31)に勝利すれば、32年ぶり2組目となる師弟同時昇級も達成するところだったが、終盤で形勢を逆転されると、再逆転はならず、手痛い1敗を喫した。対局後は「最後は少し乱れてしまって、そこは残念だったかなと思います。中盤のあたりに関しては精査してみないとわからないですが…。(順位戦初黒星は)最後の一戦に全力を尽くしたいと思います。(記録に関しては)いつか止まってしまうので、あまり気にしていないです。昇級を目指す上では痛い敗戦となってしまったのかなと思います」と語った。
今期は前日まで37勝6敗、勝率.860と圧倒的な成績を残してきたが、この敗戦で公式戦連勝も「10」でストップ。中原十六世名人が持つ年度最高勝率(.8545)の更新も期待されていたが、今期7敗目で勝率は.8409と下回った。
前年度の成績をもとにした順位は、藤井七段が31位。B級2組には39人中上位2人が昇級するが、勝敗数が同じ場合は順位が上の棋士が優先される。杉本七段(7位)も船江六段(14位)に敗れたため、近藤五段(6位)を含め8勝1敗で4人並んだが、藤井七段が最終局に勝利しても、他の3人のうち2人が勝利した場合は順位で下回るために、昇級できないことになる。最終局は3月5日で、相手は都成竜馬五段(29)。
(C)AbemaTV