将棋の最年少棋士・藤井聡太七段(16)の師匠として知られる杉本昌隆(50)が、2月22日の対局で七段から八段に昇段した。師弟ともに七段で肩を並べていたところ、師匠が一歩早く昇段を決めた格好だ。今回昇段したのは「七段昇段後、公式戦190勝」という条件をクリアしたもの。では、弟子である藤井七段が、再び八段で並ぶ、さらには九段となって追い越すためには、どんなルートがあるだろうか。

藤井聡太七段、師匠・杉本昌隆八段に段位で追いつくには?九段で追い越すには?将棋界・昇段規定あれこれ
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 まずは八段の昇段規定は、以下のとおり。

竜王位1期獲得

順位戦A級昇級

タイトル2期獲得

七段昇段後公式戦190勝

 最高段位が九段だけに、八段昇段でもかなりハードルが高い。ルール上、かなり時間がかかるのが「順位戦A級昇級」だろう。現在、藤井七段はC級1組。前回の対局で敗れたため、B級2組昇級が危ぶまれている。仮に全勝であっても、1年で1ランクしか上がらないために、今期逆転でB級2組に昇級を果たしても、そこからさらに2年かかる計算だ。

 同じく時間がかかるのが、今回師匠が達成した「七段昇段後公式戦190勝」。藤井七段の、七段昇段後の勝利数は35。昇段まで残り145勝だ。もちろん藤井七段であれば、いずれはクリアする数字だが、年度での最多勝記録は、羽生善治九段(48)が2000年度に記録した68勝。この数字に匹敵する成績を2年連続で残しても、まだ足りない。最低3年以上はかかると見るのが自然だろう。

 成績次第で、一気にクリアできる可能性があるのは「竜王位1期獲得」と「タイトル2期獲得」。最年少で連覇を達成した朝日杯将棋オープン戦でも、渡辺明棋王(34)をはじめタイトルホルダーやA級棋士を次々に倒し、その実力が棋界トップクラスの仲間入りをしているのは周知の事実。予選、本戦と長く険しい道のりが待つタイトル戦だが、順位戦の昇級や勝利数といった、どれだけ強くても短期間でクリアできないという条件ではない。

 では、九段ではどうか。昇段条件は以下のとおり。

 竜王位2期獲得

 名人位1期獲得

 タイトル3期獲得

 八段昇段後公式戦250勝

 当然ながら、最高段位である以上、条件も非常に高い。仮に毎年20勝しても12年以上かかることになる。やはり九段への道は、険しいながらもタイトル獲得が近いようだ。藤井七段が、師匠を追い越して九段になるためには「竜王2期獲得」「タイトル3期獲得」が一番早い。

 順位戦C級1組では、師弟同時昇級の可能性も残しており、将棋の話題を世に送り続ける藤井七段と杉本八段の師弟。ほのぼのとしたやり取りが度々伝えられてきたが、今後はさらに将棋の成績でも話題を提供しそうだ。

(C)AbemaTV


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