3人で1チームを形成するプロ麻雀リーグ「Mリーグ」において、「デジタル」でつながったU-NEXT Piratesは、リーグ5位で今期のシーズンを終えた。上位4チームまでのファイナルシリーズ進出まで、あと少しのところまで迫ったものの、道中の不運が最後にたたった。小林剛(麻将連合)、朝倉康心(最高位戦)、石橋伸洋(最高位戦)と、いずれもデジタル雀士として知られる“デジタル三銃士”は、この4カ月半に渡る戦いをどう感じたか。2月13日に行われた囲み取材で、3人は手応えと反省を口にした。
ある程度の数字は残せた。ただ、もっとできた。3人の思いをまとめると、こういう結論が導き出される。リーダーの小林が「まあまあ、うちのチームらしい“たくさんアガって、振り込みは少なく”という感じは出来ていたと思うんですが、若干失点は多かったかなという感じはします」と振り返れば、石橋は「データとしては、ここまで負けるデータではないと思うんですが、こういう重い打ち手が揃った麻雀をする機会はなかなかないので、トップ取りでもう少しできたところはあったんじゃないかなと思います」と語った。さらに朝倉は「Mリーグのルールだったり、面子傾向だったりというものに対して、パイレーツの麻雀は最善を尽くせたのかというと、やはり後悔する点はいっぱいあります。個人的な取りこぼしも数え切れないぐらいあって、今年負けたのはそういう積み重ねの部分が大きかったと思います」と反省した。
最終結果は▲99.2。ただ、このマイナスポイントを払ってでも得られたものがあった。会話だ。TwitterやYouTubeの公式アカウントでも、いろいろと戦いについて語らう3人の模様が動画で公開されてきた。
小林 「これほど真剣に自分のために、相手のために麻雀の話をしたってことはなかったんじゃないかなと思います」
石橋 「考え方が近い3人なので、そこでより近いバランスで、よりよい意見を聞けるというのは、自分にとって大変ありがたい環境でした」
朝倉 「自分の勝ちだったり負けだったりというのは、自分だけのものではなくて、チーム3人のものになるので、より過程をしっかりしようと、3人で勉強して勝とうという感じでやっていた4カ月でした」
デジタル麻雀の雄が3人揃って、ひたすら麻雀について語り合う。ファンならお金を払ってでもその会話を聞いてみたい、という声も出てきそうなものだが、そんな研究が4カ月半行われ、その成果が2月までに間に合わなかったというだけ。来期は確実にレベルアップ状態で、3人が肩を組んでスタートを切ることになるはずだ。小林は「優勝候補に挙げていただいたこともあったんですが、結果を残せなかったので、もっと勉強して帰って来たいと思います」とリベンジを誓った。「Mリーグ」という言葉、戦い方、相手のデータはインプットされた。次は解析。そして来秋の開幕では最高の状態でアウトプットする。涼しい顔で勝ちまくる3人の姿が見られたとしたら、それは間違いなく今年の敗退が要因だ。【小松正明】
【レギュラーシーズン成績】
1位 EX風林火山 +281.7(80/80)
2位 渋谷ABEMAS +184.6(80/80)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +39.2(80/80)
4位 赤坂ドリブンズ ▲8.7(80/80)
5位 U-NEXT Pirates ▲99.2(80/80)
6位 セガサミーフェニックス ▲170.1(80/80)
7位 TEAM雷電 ▲227.5(80/80)
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