将棋の棋王戦五番勝負の第4局が3月17日、栃木県宇都宮市の「宇都宮グランドホテル」で行われ、渡辺明棋王(王将、34)が広瀬章人竜王(32)を145手で下し、シリーズ3勝1敗で、7期連続7度目の棋王位防衛に成功した。渡辺棋王は、王将位と合わせて二冠をキープ。タイトルは通算22期に達した。
 今年度は順位戦B級1組で史上2人目の12戦全勝でA級復帰、久保利明九段(43)から通算3期目となる王将位を4連勝のストレートで奪取するなど、好調ぶりを発揮していたが、前年まで6期連続防衛中で、永世資格を持つ棋王戦でも広瀬竜王を終始リード。第1、2局と連勝し、一気に防衛に王手をかけると、第3局こそ落としたものの、先手番の第4局では熱戦を制した。対局後は7連覇について「そんなところまで来たかなという感じです。自分のそのタイトル戦の連覇記録にも近づいてきたので、頑張りたいと思います」と語った。