近藤誠也六段、直感信じて「勢いよく」2度目の挑戦で頂点へ/AbemaTVトーナメント予選Aブロック
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 プロ通算100局以上指した現役棋士の中で、勝率7割超えをしているのは、9人しかいない(2019年4月25日現在)。そのうちの1人が近藤誠也六段(22)だ。175局で126勝49敗、勝率0.720。かの藤井聡太七段(16)がプロ入りするちょうど1年前、2015年10月1日に四段昇段して以来、白星を積み重ねている注目の若手棋士の一人だ。2度目の出場となるAbemaTVトーナメント(4月28日放送開始)に向けては「勢いよく」をテーマに、はっきりとした“勲章”を取りに行く。

 近藤六段といえば、2月に行われた順位戦C級1組での、藤井七段戦が記憶に新しい。C級2組から無敗の連勝を続け、勝てば順位戦連勝記録を更新しようという藤井七段に、待ったをかけたのが近藤六段(当時五段)だった。師匠の杉本昌隆八段(50)との「師弟同時昇級」という話題もあり、いつも以上に注目を集めた対局で、近藤六段は終盤で逆転。相手のすきを見逃さない集中力を見せると、その後の対局にも勝利し、B級2組の昇級と六段昇段を決めた。

 初挑戦となった王将戦で挑戦者決定リーグ戦まで進むなど、デビューから3年半ほどということを考えれば大活躍だが、年齢が近い若手棋士が一般棋戦で優勝するなど、明確な結果を出しているだけに、若手・中堅・ベテランがそろう超早指し棋戦AbemaTVトーナメントは、名を売る絶好のチャンスでもある。前回大会の経験者ゆえに「途中迷った時とか、絶対に時間を使ってしまう」というポイントも把握しつつ、「その中で自分の直感を信じて、勢いよく指していければ」と、自信を持って駒を進める覚悟を決めた。

 8つあるタイトルのうち、28歳の豊島将之二冠が複数冠を保持し、叡王戦七番勝負では25歳の高見泰地叡王と、26歳の永瀬拓矢七段が戦っている。20代が第一線で活躍する中に割って入れるかどうか、この超早指し棋戦が試金石となる。

◆AbemaTVトーナメント 将棋界で初めて7つのタイトルで永世称号の資格を得る「永世七冠」を達成した羽生善治九段の着想から生まれた、独自のルールで行われる超早指しによるトーナメント戦。持ち時間は各5分で、1手指すごとに5秒が加算される。羽生九段が趣味とするチェスの「フィッシャールール」がベースになっている。1回の顔合わせで先に2勝した方が勝ち上がる三番勝負。予選A~Cブロック(各4人)は、三番勝負を2回制した棋士2人が、本戦への出場権を手にする。本戦トーナメントは8人で行われ、前回優勝者の藤井聡太七段、タイトルホルダーとして渡辺明二冠がシードとなっている。

(C)AbemaTV

▶4/28(日)20:00~ 第2回AbemaTVトーナメント 予選Aブロック<前編>佐々木勇気七段、菅井竜也七段、近藤誠也六段、大橋貴洸四段

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