将棋の名人戦七番勝負第3局が5月7日、午前9時から岡山県倉敷市「倉敷市芸文館」で始まった。4連覇を目指す佐藤天彦名人(31)と、初挑戦の豊島将之二冠(29)の対戦は、現在2勝0敗で豊島二冠がリードしている。防衛に向けて佐藤名人が反撃を開始するか、豊島二冠が一気に王手をかけるか。
 豊島二冠は第1局、第2局ともに快勝、初の名人位に大きく前進した。名人戦ではシリーズ開幕から連勝した棋士がタイトルに非常に近く、直近の5例でも逆転したのは2007年の森内俊之名人(当時)のみ。3連勝となれば、過去76回の七番勝負で4連敗と逆転された例は1つもない。名人位を獲得、三冠となれば2013年の渡辺明竜王(棋王・王将)以来となる、史上9人目の三冠達成だ。一歩の佐藤名人は防衛すれば、4期連続4期目となり、永世名人の資格取得まであと1期と迫る。